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2008 教育の心理学

41 名前:依田康孝:2009/01/31 19:20 ID:???

おそくなってすみません。
しかも違うところにのせてしまいました・・・。

第13回講義録

●配布物
ワークシート11
「デザインド・リアリティ」[章(教科書p.167〜)

●現実をデザインする
デザイン:今ある現実に人間が手を加えること。人間による自らの活動のための環境改変

●オーダーメイドな現実
人間は与えられた環境をそのまま生きることはしなかった。
例えば、土地を区分したり、時間の流れを区分したり
というようにもともとあったものに手を加えてきたということ。

このように自分たちの活動のために環境を改変することは人間の特徴である。
        「人工物化」/「人工物の再人工物化」 artificialize(人工的な)

【例】
・本にページ番号をふる → 任意のページへのアクセスを可能にするという秩序
・1日の流れを24分割する → 1日は24時間という価値
・地名をつけて地理を作り、番地をふる → 住所、現在地などの意味
・「テストをする」と言われた授業 → 記憶すべき知識群
・湯飲みに取っ手をつける → 指にひっかけて持つコーヒーカップ

アフォーダンスの情報の変化
アフォーダンスとは例えば、えんぴつは「つまむ」、バットは「握る」というようにモノ自身に含まれている扱い方の情報のこと。

教科書でのデザインの定義は
デザインとは「対象に異なる秩序を与えること」そして、「それまでとは異なる意味や価値を与えること」

【例】
裸足では歩くことのできない熱い砂地をビーチサンダルというはきものが私たちの知覚可能な現実を変える。
それはすなわちビーチサンダルという人工物が人間というハードウェアの性質の限界を変えるということ。
このように人間は知覚可能な現実を変化させ続けており、次から次へと異なる人工物を生み出している。
⇒人間は人間が「デザインした現実」を知覚し、生きている。

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42 名前:依田康孝:2009/01/31 19:22 ID:???

続き

●心理´(しんりダッシュ)
行為´(こういダッシュ):あるコト・モノのデザインによって変化した行為のこと
【例】
・ページ番号のある本とない本では結果は同じであるがプロセスがまったく異なる。
 ページ番号という人工物に助けられた記憶は「記憶´(きおくダッシュ)」
・履物を履いて裸足では歩けないところを歩くことは「歩行´(ほこうダッシュ)」
・試験を前提とした講義の記憶は「記憶´(きおくダッシュ)」
⇒すべての人間の行為は人工物とセットになった「行為´(こういダッシュ)」だと言える。

文化と深く入り交じった集合体の一部として考える(文化心理学の流儀)


●学校環境をデザインする
小学校とは児童が同じ目的のためにではなく、同じ学区というただそれだけのために集められた集団。
よって教える側にとっても、学ぶ側にとっても難しい環境である。
だが、それだけにそれらがひとつになることができたなら、素晴らしいことであるといえる。

●運命を再デザインする
・道具や制度やチームといった人工物と不可分性な一体となり、複雑さを手なづけ、
その場に新しい秩序は人間の可能性である。人間は運命的なことをデザインで変わり得る。

【運命の再デザインの例】
・100円でビーチサンダルを買えば、足裏の耐久性能を何倍にもすることばできるということ。
・人間夜遅くなると最後には何も見えなくなってしまうという人間の運命を、
たいまつ⇒蝋燭⇒提灯⇒ヘッドライトなどの人工物が変え、集合的に人工的夜行性動物となった。

⇒私たちはデザインされた現実を生きている。
それはまた、再デザインが可能な現実でもあり、再デザインは常時進行中である。
人間は生まれつきのカラダから遠くまで来てしまった後戻りのできない生き物。

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