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2011学習心理学講義T

58 名前:平野大二郎:2011/07/20 00:37 ID:JI3XO6IU

7月19日講義録
要約
ワーチは、ヴィゴツキーが考えた文化ー歴史的アプローチを足がかりに、
比較文化的にとらえなおし、拡張・発展させていくとともに、
ヴィゴツキーの思想をどのように理解したらよいか、
著作の中でその原点に即して示している。

   道具
  /  \
 主体−−対象

図 主体と対象との間を媒介する道具

一番大切な概念
人間とは、「媒介−手段−を用いて−行為する−行為者
(agent-acting-with-mediational-means)」(Wertsch,1998)
であるということ。

ヴィゴツキーの媒介概念をワーチは技術的道具に拡張
(例)棒高跳びのバー
http://www.tdk.co.jp/techmag/athletic/200707u/index.htm
→ カーボンのバーができたから、人類は6m以上跳べるようになった。
道具箱のアナロジー
道具箱にたくさんの道具がある。
どの道具を使うかは、行為の目的と動機に沿って選択されている。
時として、本来の意味や目的を考えずに使っていることも多い。
(文化的道具の二面性)(例)qwertyキーボード

人間精神の社会発生的起源と相互作用、対話
ワーチは、バフチンとヴィゴツキーをつなぐ仕事をした。

議論:
個人の発話行為から教室談話を活性化させるための「道具」には、
どんなものが考えられるだろうか?
→黒板、発表のためのメモ、プレゼンのスライド、、、
→「対象」が大切なのに、「道具」が目的になってしまいがち。
  ・一昔前の情報教育。コンピューターリテラシーと言いつつ、パソコン操作を教えていた。
  ・英語で「何を」話すかが大切なのに、「文法」ばかりを教わっていた。
→どうすれば「道具」が活性化されるのか、という視点が重要。
114.134.229.101 , c114.134.229.101.c3-net.ne.jp ,


59 名前:平野大二郎:2011/07/20 00:51 ID:JI3XO6IU

「どうすれば「道具」が活性化されるのか、という視点」には、はっとさせられました。
そもそも、自分が大学院に来た根本の所を突かれたからです。

授業でも話しましたが、私は、教員になってから「情報・視聴覚」を中心に実践を重ねてきました。
だから、ついつい、「道具」を目的にしがちだったのです。
そのことに気付かされたのは、5年ほど前の算数の校内授業研でした。
デジカメを使って子どもの考え(具体物の操作)をプロジェクタで拡大提示して、みんなで考えていく授業でした。
「どんなシステムを使えば、この授業ができるのか?」というところに視点があったのですが、
授業として大切なのは「このシステムを使えば、どんないい授業ができるのか?」だったはず。
いい授業のためには、「だれが」「どんな考え方を持っているのか」それを「どうつなげていくと」
「どんな課題解決になるのか」といったところが大切なのに、そこまでたどり着いていなかったのです。

大学院に通っている間に、一つでも答えを見つけて帰りたいと思います。
半年間、ありがとうございました。
(大学の半期って、あっという間ですね。そう感じるのは、年を重ねたからでしょうか。
 ちょっと、焦ってます っっ)
114.134.229.101 , c114.134.229.101.c3-net.ne.jp ,


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