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2009 学習動機づけ論

16 名前:鈴木 雅英:2009/06/11 23:02 ID:t3Fkm6hs

第4回(2009年6月10日)講義録
○本日の目的
「分散認知というアイディアの紹介」
参考文献
『分散認知−心理学的考察と教育実践上の意義−』
ガブリエル・ソロモン編 協同出版

○二重心理学
・ヴントは、実験的な手法に基づいた直接経験の研究(生理学的心理学)と、
個人の意識を超えた研究(民族心理学)が合わさって、初めて完全な心理学に
なるとした。

・ヒューゴー・ミュンスターベルクは、皮膚の内側だけでは心理学はできない
と考えた。そこで、因果的心理学(ヴントの生理学的心理学と似ている)と目
的的心理学の二つを用いた。
例:新聞は、社会的グループの一部で起こった興奮を何百万もの他者に伝える

・ヴィゴツキーは、人間行動の歴史的発達過程と生物学的進化過程はぴったり
一致せず、それぞれ独自の法則にのっとっているとした。
例外:昔の労働者は体力があったが、現在は道具に頼ってしまうため、体力が
落ちている→文化的発達と生物学的発達進化過程の一致と言える

・ルリアは、道具の媒介は人間の存在の条件を大きく変えるだけでなく、人間
やその精神状態を変化させる影響もあるとした。
例:言語
有名なフレーズ「非常に大きな利点は、世界が二重になることである」

○媒介する人工物
主体、対象、メディアで作られる三角形を考える。主体が直接対象を見るか、
メディアを通じて対象を見るかによって違いが生まれる。
例:ダーツの「ホワイトホース」という言葉を知っている場合と知らない場合
とでは、どこを狙うかが変わってくる。「ホワイトホース」という言葉を知っ
ている者同士は、その世界(価値観)を共有できる。

○感想
言語によって世界が二重になるという発想には驚きました。そこで、世界を三
重にするためには何をすればよいかと考えてみましたが、よく分かりませんで
した。しかし、長い間二重の世界で留まっているということは、人間にとって
は今のままがちょうど良いのかもしれません。

参考
www.geocities.jp/jueves_nihongo/distributed_cognitions.ch1.pdf
121.3.21.91 , p03155b.tokynt01.ap.so-net.ne.jp ,


17 名前:有元@かんりしゃ ★:2009/06/15 20:50 ID:???

>>16 鈴木さま、講義録ごくろうさま。よくまとまっています。
そして奇妙な感想が気になります。
>そこで、世界を三重にするためには何をすればよいかと考えてみましたが、よく分かりませんで
した。

一重目:直接の世界→茶色い四本足の動物が自分に向けて音声を発している
二重目:言葉が媒介する世界→犬に吠えられた
三重目:…???

二重目の世界の言葉による媒介は実は常に交渉にさらされていて、
いやそれは犬じゃない、とか、いやそれは喜んで甘えてるんだ、とか
そういう二重目の世界を問い直し続けることが三重といえば三重かな。

18 名前:有元@かんりしゃ ★:2009/06/15 21:28 ID:???

>>16 誰かのレジュメのpdfのURLありがとう。原本と分量の変わらないレジュメだけどね…。

19 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2009/06/17 11:58 ID:???

第5回(2009年6月17日)講義録
本日は実習で人が少なかったので、2食横カフェで課外授業。
魚介類等話題は多岐にわたる。

20 名前:海の産婦人科医:2009/06/17 15:24 ID:M3pDd/u6

>魚介類等話題は多岐にわたる。

具体的に言うと「魚ブラ」です。
133.34.73.110 , psy16.edhs.ynu.ac.jp ,


21 名前:布施:2009/06/24 13:10 ID:+C2IJ2gI

第6回(2009.6.24)
マーチン・ガードナー「数学パズル」
コンピューターに学習させる、人工知能
ex.「お手」を覚えさせる、チェスを覚えさせる

マッチ箱とビーズ
次回・エクセルでシミュレーション
コイン9枚から、順に1枚か2枚とり、
最後の1枚をとった人がまけ。
133.34.73.112 , psy18.edhs.ynu.ac.jp ,


22 名前:鈴木 雅英:2009/07/09 22:05 ID:bt4XOzcU

第7回(2009年7月8日)講義録
○本日の目的
・前回の授業で取り上げたコインゲームを、マッチ箱とビーズに学習させる
・他のペアと対戦し、一番強いマッチ箱を決める。題して、『マッチ箱グラン
プリ』(もう一つのM1グランプリ)を開催する。

○準備
マッチ箱9個(それぞれ1〜9の数字を記入しておくとよい)、色の違うビーズ(
今回は青と緑)を用意する。一つのマッチ箱に、青と緑のビーズを5個ずつ、
計10個入れたら準備完了。このとき、青のビーズが出たら1枚、緑のビーズが
出たら2枚のコインを取ると決めておく。

○マッチ箱の育成方法
@まずはマッチ箱が先攻の場合を考える。
A最初なので、当然コインは9枚である。そこで、「9」と書かれたマッチ箱を
振り、一番角(かど)にきたビーズの色を見る。青が出たら1枚、緑が出たら2
枚のコインを取り除く。
B次は我々の番なので、必勝ルールの通りにこちらもコインを取る。必勝ルー
ルは最後に載せておきます。
C残ったコイン枚数と同じ数字が書かれたマッチ箱を振り、Aと同じことを行
う。
D勝ち負けがつくまで繰り返す。
Eマッチ箱が勝った場合:その回に使ったマッチ箱の中から、出たビーズの色
と逆の色のビーズを一つ取り除く。
マッチ箱が負けた場合:その回に使ったマッチ箱の中から、出た色のビーズを
一つ取り除く。
@〜Eを繰り返し行うと、次第に勝つ確率の高いマッチ箱が出来上がる(マッ
チ箱が学習する)。それはなぜか・・・例えば、残り9枚(先攻)の場合は2枚の
コインを取らないと勝つことが出来ない(必勝ルール参照)。つまり、青のビ
ーズを出すとその時点で負けが決まる。ビーズはランダムに出てくるため、最
初に青にビーズが出てくる確率は50%であるが、負けるごとに青のビーズを取
り除くと、次第に緑のビーズが出る確率が高くなる。このように9〜1(正確に
言うと9〜2)までのそれぞれのマッチ箱を学習させていくのである。

F同様にして、後攻の場合も考える。
59.147.131.58 , p93833a.tokynt01.ap.so-net.ne.jp ,


23 名前:鈴木 雅英:2009/07/09 22:25 ID:bt4XOzcU

○コインゲームの必勝ルール
@自分の番のとき、3の倍数の数だけコインが残っている場合は、2枚のコイン
を取る。
A3の倍数より1小さい数(8、5、2)だけコインが残っている場合は、1枚のコ
インを取る。
Bそれ以外のときは、相手がミスをしない限り負けるので、潔く負けを認めま
しょう。
以上のことから分かるように、お互いが必勝ルールを知っている場合、先攻に
ならないと勝てません。そうです。最初のじゃんけんの時点で、既に勝負は決
まっているのです。

○感想
マッチ箱を育てていくと、まるで我が子のようで可愛かったです。コインが残
り2枚のとき、堂々と2枚のコインを取り、自ら負けを選ぶマッチ箱の姿は忘れ
られません。馬鹿だなーと思いつつ、やはり可愛らしさを感じました。
今回僕たちは、ビーズを減らしていく方法を取りましたが、増やしていく方法
もあります。後者の方だと、最初に青のビーズが出てくる確率はいつまでも消
えません。一方、前者の方は、やがて緑のビーズだけになるので、確実に勝て
るようになります。
ただ、勝負に絶対はありません。公平に勝負をするなら、全員が増やしていく
方法を使用するべきだったと感じました。
(第1回M1グランプリ優勝 石川・鈴木雅英 ペア)

59.147.131.58 , p93833a.tokynt01.ap.so-net.ne.jp ,


24 名前:有元@かんりしゃ ★:2009/07/11 06:23 ID:???

>>22-23 優勝おめでとう(^_^)
こんなもので知的なプレイヤーが作れるのが面白いですね。
はたしてこれが知性なのか、知性とは何かを考えて欲しかったのです。

25 名前:書けませんよ。。。:停止

真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ

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