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2008 教育の心理学
- 1 名前:有元典文@管理者 ★:2008/10/06 08:31 ID:???
 
-  後期月曜1限教育の心理学講義録及び対話用 
  
 2007年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1191188541/ 
  
 2006年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1159674622/ 
  
 2005年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1129502298/ 
  
 2004年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1096356197/ 
 
- 36 名前:鈴木 亮:2009/01/19 12:43 ID:PQR95A+6
 
-  第8回講義録を書くのを頼まれたのに忘れていました…今更ながらすみませんa
123.108.237.26 , w12.jp-t.ne.jp , 
 
 
- 37 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/20 18:50 ID:???
 
-  ↑>>36 せっかくだからどうぞ書いてください。 
 
- 38 名前:照屋林太朗:2009/01/25 23:56 ID:byrgfxjI
 
-  遅くなってすいません。 
  
 第12回講義録 
  
 ●配布物 
 ワークシート10 
 「デザインド・リアリティ」U章より(教科書p.48〜51) 
  
 ●社会文化的オーダー記憶(前回の続き) 
  パーソナルビューの身近な具体例 
   携帯電話、信号機、楽譜、大学における授業など 
  
  私たちは身の回りにある人工物がなくては生きていけない。 
  というよりも私たちが今生きていく上での「意図」や、「計画」、「欲望」は人工物があるからこそ 
  生まれるものであり、社会に出回っているツールがなくなるだけで私たちの意図や欲望といったものは、 
  大きく変化する。 
  
  ○横浜から30km離れた東京の友達の家に行く。 
   →電車が必要であり、それがあるからこそ行く気になる。気軽に歩いていける距離ではない。 
  ○日常のどうでも良い出来事を友達にメールで報告する。 
   →メールというコミュニケーションツールがなければ、わざわざそれだけの為に手紙を出す人はいない。 
  ○友達の連絡先を確認したり、電話をする。 
   →携帯電話がなければ友達とのネットワークはなくなってしまう。 
  
  
 ●アンサンブルとしての主体性 
  「観測問題」…現実は観測と相関する。 
   →物事は初め呼称すらならない。誰かがそれに呼び名をつけることで流通し誰もが使うようになる。 
     ex)活断層、ノイローゼ 
  
  WORK1 「スイーツ」「お菓子」それぞれの集合の要素を図示しなさい。 
  
  余談:あまりにもスイーツがどこから来たのか気になったので調査してみると、甘いものを指す時に 
     アメリカではdessert、イギリスではsweetやpuddingというらしい。 
     ただしsweetは飴や駄菓子程度のものを指し、比較的下層階級、労働者階級の人が使う言葉とのこと。 
     あくまでsweetは単数形。 
 
61.199.25.103 , p5103-adsao01yokonib1-acca.kanagawa.ocn.ne.jp , 
 
 
- 39 名前:照屋林太朗:2009/01/25 23:57 ID:byrgfxjI
 
-  続き。 
  
 ●非常事態心理学 
  ヴィゴツキーは私たちの心を社会の諸関係のアンサンブル(総体)だといった。 
  珈琲店や焼肉屋でも見られた主体性や自律性は、道具に頼り、仲間に頼り、ルールや制度に頼って 
  アンサンブルとして成り立っている。 
  そしてそれらの頼っているもの、また言葉ですら人工物であり、その人工物の制約の中で、 
  世界の本質は成り立っている。 
    テキストp.51宮沢賢治『春と修羅』序詩から。 
  
  
 ●あなたの物語 
  自分自身が日々取り組んでいる活動は、当たり前であるが故に特徴を記述することは難しい。 
  →自分のあまり見慣れないコミュニティ(コスプレなど)と比較することによって 
   私たちのいる現実の成り立ちをとらえなおすことが出来る。再デザイン。 
  
  WORK2「手元にあって利用可能な人工物ひとつで、私たちの内なる「意図」や「計画」、 
       「欲望」は変わってくる」ことの身近な具体例を挙げなさい。 
          →次回へ持ち越し、[章の導入 
  
 以上。 
  
  
 ●感想 
  自分は大学に入学するまで携帯電話をもっていないまま日常生活を送っていたので 
  アンサンブルから外れた異端児扱いをされていました。 
  持っているのが当たり前の世の中になったから持ってない人はおかしいと言うけれども、 
  数年前にはほとんど誰も持っていないまま日常生活を送っていた訳です。 
  実際持っていなくても対して連絡することもなく困っていましたが、逆に相手側から不便だと。 
  
  携帯電話のより社会が進化し便利になり、楽になったとは思いますが、 
  持っていない時より面倒なこともあります。 
  例えば「今すぐ来い」だとか「明日までに…」といったことで 
  いちいち連絡が来て、シカトをすれば後で怒られるとか。 
  自分はこれを手に入れてから、自由と制約とどっちの為に 
  持つようになったのか未だに疑問を感じています。 
  
  感想なのかなんなのかよくわからなくなってしまいましたが…長々失礼しました。
61.199.25.103 , p5103-adsao01yokonib1-acca.kanagawa.ocn.ne.jp , 
 
 
- 40 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/26 10:36 ID:???
 
-  >>38-39 照屋さん講義録ごくろうさまです。 
  
 感想がおもしろいですね。 
  
 > 例えば「今すぐ来い」だとか「明日までに…」といったことで 
 > いちいち連絡が来て、シカトをすれば後で怒られるとか。 
  
 しかとすると怒られる、というこの怒りが固定電話の場合だと 
 筋違いで成立しないのが大事です。怒りすらも文化的ということですから。 
 
- 41 名前:依田康孝:2009/01/31 19:20 ID:???
 
-  おそくなってすみません。 
 しかも違うところにのせてしまいました・・・。 
  
 第13回講義録 
  
 ●配布物 
 ワークシート11 
 「デザインド・リアリティ」[章(教科書p.167〜) 
  
 ●現実をデザインする 
 デザイン:今ある現実に人間が手を加えること。人間による自らの活動のための環境改変 
  
 ●オーダーメイドな現実 
 人間は与えられた環境をそのまま生きることはしなかった。 
 例えば、土地を区分したり、時間の流れを区分したり 
 というようにもともとあったものに手を加えてきたということ。 
  
 このように自分たちの活動のために環境を改変することは人間の特徴である。 
         「人工物化」/「人工物の再人工物化」 artificialize(人工的な) 
  
 【例】 
 ・本にページ番号をふる → 任意のページへのアクセスを可能にするという秩序 
 ・1日の流れを24分割する → 1日は24時間という価値 
 ・地名をつけて地理を作り、番地をふる → 住所、現在地などの意味 
 ・「テストをする」と言われた授業 → 記憶すべき知識群 
 ・湯飲みに取っ手をつける → 指にひっかけて持つコーヒーカップ 
  
 アフォーダンスの情報の変化 
 アフォーダンスとは例えば、えんぴつは「つまむ」、バットは「握る」というようにモノ自身に含まれている扱い方の情報のこと。 
  
 教科書でのデザインの定義は 
 デザインとは「対象に異なる秩序を与えること」そして、「それまでとは異なる意味や価値を与えること」 
  
 【例】 
 裸足では歩くことのできない熱い砂地をビーチサンダルというはきものが私たちの知覚可能な現実を変える。 
 それはすなわちビーチサンダルという人工物が人間というハードウェアの性質の限界を変えるということ。 
 このように人間は知覚可能な現実を変化させ続けており、次から次へと異なる人工物を生み出している。 
 ⇒人間は人間が「デザインした現実」を知覚し、生きている。 
 
219.118.65.85 , ft-1622.tokyo.ip-link.ne.jp , 
 
 
- 42 名前:依田康孝:2009/01/31 19:22 ID:???
 
-  続き 
  
 ●心理´(しんりダッシュ) 
 行為´(こういダッシュ):あるコト・モノのデザインによって変化した行為のこと 
 【例】 
 ・ページ番号のある本とない本では結果は同じであるがプロセスがまったく異なる。 
  ページ番号という人工物に助けられた記憶は「記憶´(きおくダッシュ)」 
 ・履物を履いて裸足では歩けないところを歩くことは「歩行´(ほこうダッシュ)」 
 ・試験を前提とした講義の記憶は「記憶´(きおくダッシュ)」 
 ⇒すべての人間の行為は人工物とセットになった「行為´(こういダッシュ)」だと言える。 
  
 文化と深く入り交じった集合体の一部として考える(文化心理学の流儀) 
  
  
 ●学校環境をデザインする 
 小学校とは児童が同じ目的のためにではなく、同じ学区というただそれだけのために集められた集団。 
 よって教える側にとっても、学ぶ側にとっても難しい環境である。 
 だが、それだけにそれらがひとつになることができたなら、素晴らしいことであるといえる。 
  
 ●運命を再デザインする 
 ・道具や制度やチームといった人工物と不可分性な一体となり、複雑さを手なづけ、 
 その場に新しい秩序は人間の可能性である。人間は運命的なことをデザインで変わり得る。 
  
 【運命の再デザインの例】 
 ・100円でビーチサンダルを買えば、足裏の耐久性能を何倍にもすることばできるということ。 
 ・人間夜遅くなると最後には何も見えなくなってしまうという人間の運命を、 
 たいまつ⇒蝋燭⇒提灯⇒ヘッドライトなどの人工物が変え、集合的に人工的夜行性動物となった。 
  
 ⇒私たちはデザインされた現実を生きている。 
 それはまた、再デザインが可能な現実でもあり、再デザインは常時進行中である。 
 人間は生まれつきのカラダから遠くまで来てしまった後戻りのできない生き物。 
 
219.118.65.85 , ft-1622.tokyo.ip-link.ne.jp , 
 
 
- 43 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/31 19:42 ID:???
 
-  >>41-42 依田さん、講義録ごくろうさま。 
 こんなにたくさん引き写さなくてもポイントだけ書いて頂ければ結構です。 
 またレジュメの抜き書きよりも感想を付け加えて頂いた方がありがたいです。 
 今後のかたヨロシク。 
 
- 44 名前:大島美音:2009/02/08 15:50 ID:8pMLtAEk
 
-  第14回講義録 
  
 ◆配布物 
  ワークシート12 
  
 ◆内容 
 ○ナチュラリゼーション:対象の属性を自然に起源を持つ絶対的なものと捉えること 
 [例] 「女は女らしく、男は男らしく」 
 だが実はこのような性差も、色々な工夫により形成されている。(例えば、全員坊主にしたら、男と女の区別は非常につきにくい) 
 “〜らしい”は、自然を過大視し過ぎた結果である。 
 ○獲得形質は遺伝しない。これは人間の基本条件である。 
 教育とは、“自分”のためではなく、“人間を維持する”ために行われている。 
 ○「学習とは、参加である」 
 学習とは、“教えてもらうこと”ではなく、 
 “そのメンバーの中でおかしくないように参加すること”である。 
 ○スピノザ ・・・「人間は神の一部であるから、自己意識などない」 
 ・世界がコントロールしている→スピノザ説 
 ・中枢がコントロールしている→心理学的 
 ○理性なき知性 
 単純なセンサーの層を組み合わせていくだけで、相当に知能があるように見えてくる。 
 ○文化とは現実の見え方のデザインである。 
 →携帯電話があれば、湘南新宿ラインがあれば、○○があれば、「距離」というものに対する概念は変わってくる。 
 外とのやりとりなしで、独立したものにはならない。 
 
114.48.63.55 , EM114-48-63-55.pool.e-mobile.ne.jp , 
 
 
- 45 名前:大島美音:2009/02/08 15:54 ID:8pMLtAEk
 
-  つづき 
  
 ◆感想 
 「なぜ学ばなければならないのか」という問いの答えについて非常に納得しました。 
 でも、子どもに学ぶ理由を尋ねられて 
 「自分のためではないよ」といきなり答えるのは微妙ですよね・・・ 
  
 あと、「学習=参加」についても納得しました。 
 日常生活の上では、学校での勉強よりも、参加を学ぶことの方が明らかに多いし、 
 参加を学ぶことは人間として不可欠だと感じました。 
 スピノザの論については興味深かったので、春休みに入ってから自分で調べようと思います。 
 あと、アヤツリ人形・カラクリ人形の例も、分かりやすいし面白かったです。 
  
 全体的に、人間というもののデザイン・再デザインの構造には納得が出来たし、 
 そういったことを考えながら生活をすると、様々なものへの見方が変わると思います。 
  
 興味深い授業でした。ありがとうございました。
114.48.63.55 , EM114-48-63-55.pool.e-mobile.ne.jp , 
 
 
- 46 名前:有元典文@管理者 ★:2009/02/09 08:49 ID:???
 
-  >>44-45 大島さん、まとめと感想をありがとう。講義全体がよくまとまりました。 
  
 > でも、子どもに学ぶ理由を尋ねられて 
 >「自分のためではないよ」といきなり答えるのは微妙ですよね・・・ 
  
 たしかに。先生がそんなことを言い出すとなんか全体主義の匂いがしますね。 
 でもだんだんとそれを分かってもらうように、教えていけたらいいです。 
  
 「学習=参加」についてはレイヴ&ウェンガー「状況に埋め込まれた学習」が 
 バイブルです。多少1人ではよみにくいかも。いつでも聞きに来てください。 
 スピノザについては上野修「スピノザの世界」講談社がよい入門になります。 
  
 それでは半期ありがとうございました>all 
 
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