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2005 学校教育総合研究

1 名前:有元典文@管理者 ★:2005/04/12 12:04 ID:???

講義録、質問、コメント等こちらに。

38 名前:のりふみ(有元)@管理者 ★:2005/06/02 16:16 ID:???

>>36-37 了解しました。

> どこか別のところには自分にしかできない仕事があるんだという考え

これが近代の罠ですよね。業績主義社会(メリトクラシー)の仕掛けた罠。
世襲制で運命が決まっていたときには思いもしなかったアイデンティティ
探しの旅にひとを誘う。で、理想に行き着けないのは自分の「努力」が
足りなかったからだと思わせる。

39 名前:藤澤 和子:2005/06/04 08:52 ID:pMr191TI

第7回講義録(6月2日):中学校選択英語授業(1)

私は、公立中学校の英語の授業のあり方(40人一斉授業)に疑問を
もち続けながら20年以上も現場で働いてきました。現在では少人
数制(一クラス20人程度)の導入や、能力別のクラス編成などの
試みが行われていますが、コンピューターを使うことで私はこの
事を解消しようとしました。つまりコンピューターを使うことで
、個別の学習をする場が提供でき、生徒一ひとりが自分のレベル
に合った学習が選らべ、学習意欲を維持する事ができるのではと
考えました。当時、コンピューターはどの教科でもその使い方の
研究をしていましたが、特に英語科には期待が(海外とのメール
交換などを含め)かけられていたように思います。でも、現実に
は通信速度が遅かったりしたため、インターネットサーフィンさ
え満足に行えない状況でした。そこで簡単にアクセスできるソフ
トを求めていましたが、値段が高く学校の予算では到底無理な状
況でした。また、学校で購入した英検ソフトも操作が単調で飽き
てしまう生徒も多く、何か別の形で取り組めるものはないかと考
えました。つまり、コンピューターを使った創作と英語学習が両
立できるような活動です。そんな折、国大の佐野先生のアクショ
ン・リサーチの呼びかけがあり私は早速参加しました。そこで田
中先生からいろいろなアドバイスを受ける事ができました。グリ
ーティングカードもその一つです。コンピューター操作も覚えら
れるし、英語の時節の挨拶状の書き方の勉強にもなるので取り入
れました。その他、コンピューターを使った活動として考えられ
るものも一通りやってみて生徒の反応を見ました。
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40 名前:藤澤 和子:2005/06/04 08:53 ID:pMr191TI

第7回講義録(6月2日):中学校選択英語授業(2)

選択英語は2002年から完全に実施されるようになりましたが
、私自身もコンピューターのことは分からないことが多かったので
、この記録は私のコンユーター学習の記録にもなりました。この後
の発展として新聞作り、ALTとのE-mail交換など行いましたが
まとめていません。私のように現場でいろいろ行き詰まりその
解決方法を見つけに大学院に来る教員もいると思います。先生の
おっしゃるとおり私も「大学院の授業は講義の場ではなく、教育
の問題に関する討論の場になって欲しい」と思いますが学力の
問題を除くとそれぞれのおかれている立場が違い問題の共有が
しにくいようにに思います。

ご指摘の件について
1. 英語の学習になっていないのではないか?:確かに文化面
では日本と海外を意識した画像の選択は行っていません。画像は
技術科で購入したが画像ソフトを使わせていただいたのでバリエ
ーションが限られていました。日本文化をもっと意識する画像の
選択をさせたら面白いかも知れません。また、英語の学習について
一人ひとりの伸び具合の調査は行っていません。彼らの変化を
どのようなものさしで測ればよいのか私が勉強しなければならない
ところです。学力の問題にも絡むと思いますが英語力を何を持って
測ればいいのか?私の課題です。それを探りに大学院まできました。
残念ながらまだ見つかっていません。一応、英文絵本の活動では
読解力もつくように期待し、E-mail 送信の活動では英作文の練習
になると考えました。
2. パワーポイントの文字の大きさについて:ご指摘の通り、
文字がはっきり見えないものもありましたが生徒の名前が
あからさまに見えるものは個人情報の保護の立場からわざと
ぼかしました。年間計画につきましては別紙で提示した方が
よかったと思います。

以上、報告いたします。
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41 名前:竹岡健治:2005/06/04 14:23 ID:qzReLXy2

 前回の書き込みに対して、一連の書き込みに関係するものが
望ましいとのことなので、今回は出来るだけそのことを気にか
けて書きたいと思います。
 川久保さんや野角さんに関連することになると思います。
 日本で学校教育が制度化されたのは、明治になってからです。
その目的は、簡単に言えば、「西欧列強の近代に追いつくために、
それを担う国民を育成すること」にあったことは異論はないでしょう。
従って、教育を受ける側の人間に立って学校教育が実施されたわけで
はありません。勿論、その努力をしようとした教員もいたであろうし、
また、学校教育が国家政策を積極的に担う人間ばかり育成したのでは
なく、同時に政府に対して批判的な人間の育成にも寄与したであろう
と考えられます。
 敗戦を契機に、「教育を受ける側の権利(学習権)」が前進したこ
とは、日本国憲法にも書かれている通りです。しかし、基本的には明治
当初の考えと大きくは変わっていないのではないでしょうか。その一つ
として、教育課程等に政財界の教育への提言が大きく影響されてきたこ
とからみても分かります。
 教育に携わっている教員は、単純化すると、「自分が担っていきたい
と思っていること」と「担わされていること」の二つを背負っています。
今、日本社会は格差社会になってきているといわれます。そうすると、
低位にある人間は不満を持ちやすくなります。これは政府にとっては困
ることになります。その防止(不満の甘受等)の一端を学校教育に担わせ
ようとします。実際に多くの教育政策か既にその考えで施行されている
と思います。学校教育が現在もこのような状況にあることは、頭の片隅
には置いて置く必要はあるのかなと思います。









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42 名前:竹岡健治:2005/06/04 15:13 ID:qzReLXy2

 次に、野角さんの書き込みにあった「労働に価値はある・ない」、「社会の要請
に応じて」に関連して、書いてみたいと思います。
 「労働に価値はあるか」という問に対して、「誰からみた価値ですか」という
ことがまず思い浮かびます。だから、あまり自分にとっては意味のある問では内容
に思います。私は「自分としては出来るだけ意味のある仕事(労働)をしたいものだ」
考えてきました。
 「社会の要請」についてですが、この言葉は「学力低下」のように非常によく
使われます。また、都合よく使われます。
 「社会」とは何でしょうか。日本では、「社会の要請」に応じてということで、
低賃金労働者が増加しています。被正規労働者としてのアルバイト・パ−ト・派遣労働者、
そして、外国人労働者等です。ここでいう「社会」は国民の意見を反映しているものとは言
えないのではないでしょうか。
 「社会の要請」に応じていう観点ではなく、「個別の要請」に応じて考えてみることも
いいかもしれません。例えば、「子どもの要請」「被介護者の要請」「患者の要請」
「外国人の要請」等々。

 長文になりそうだったので、二つに分けて書きました。的のはずれた内容になったり、
舌足らずになったかもしれません。






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43 名前:のりふみ(有元)@管理者 ★:2005/06/07 13:38 ID:???

>>40
講義録ごくろうさまです。

> それぞれのおかれている立場が違い問題の共有が
> しにくいようにに思います。

どうしてそう思われるのでしょうね?教えてもらえれば有り難い。
せっかくだから皆で問題の共有をしたほうが良いですから。

> 1. 英語の学習になっていないのではないか?:

ではなくて、英語を用いる実践や活動になっていないのでは、と
コメントしました。PCで英語のドリルをさせたいわけでなく、
PCという道具で「英語を利用する活動」を組まれたのですよね。
ならば「英語を利用する活動」をちゃんと設定すべきだと感じたのです。
英語でポストカードを作るのならば、それは誰が誰のために何の目的で
行う活動が設定すべき。日本人が日本人のために単なるデザインとして
英語を用いる活動にしてはもったいないと思いました。日本人が
外国人に売るために英語を用いたポストカードを作ることは
そう容易ではない。ずいぶん文化的、文法的な勉強が必要になるじゃないですか。
それは授業でありながら、豊かでかつホンモノの学習だと思います。

44 名前:のりふみ(有元)@管理者 ★:2005/06/07 14:09 ID:???

>>41
> 学校教育が国家政策を積極的に担う人間ばかり育成したのでは
> なく、同時に政府に対して批判的な人間の育成にも寄与したであろうと考えられます

なるほど!イリッチが「コンビビアリティの道具」のなかで、
道具には価値が設定されていないことの例として、<文字>は管理のためにも
使えるが、テロの相談にも使える、てなことを書いていましたが、
それを思い出しました。この視点から未来の学校のありさまを創案してみるのは
面白いですね。とても興味深い。ありがとうございます。

>>42
>「社会の要請」に応じていう観点ではなく、「個別の要請」に応じて考えてみることも
> いいかもしれません。例えば、「子どもの要請」「被介護者の要請」「患者の要請」

川久保さんのご報告で、「被介護者の要請」がホームヘルパーの需要を作り出し、
そこにフリーター予備軍(かもしれない)非進学校の高校生を向かわせる進路指導戦略が
示されました。このことこそ議論すべきでしょう(参照 >>19-23>>28-29)。


45 名前:中野智之:2005/06/07 16:06 ID:2RR6KWDc

講義録の書き込みが遅くなって申し訳ありませんでした。

6月2日 講義録
「適応指導教室における児童・生徒の学習」
○概要
・小・中学校の在学者数について
・小・中学校の長期欠席者数(特に不登校を理由とする児童生徒)について
・適応指導教室の目標・指導方針・基本プログラム・通室状況や卒業後の進路について

○発表後の討議
適応指導教室における現状を私ができる範囲で説明しました。
そこでは、児童生徒が私を「先生」と呼んでいること、
ほとんどの児童生徒が誰かとかかわりをもって遊べていること。
再登校の妨げとなっている最大の原因の1つが、学習の遅れであるということ。
また、芦澤さんの実体験のお話はとても興味深いものでした。
もしよろしければ、今度お話を聞かせてください。

先生からは、レジュメに載せた方がよい部分を載せていなかったり、
資料の出典の明記するなど形式的な部分の指摘をいただきました。
また、私の発表における口癖についての指摘もいただきました。
指摘をいただいたところを意識して、今後の発表につなげていきたいと思います。
133.34.73.109 , psy15.edhs.ynu.ac.jp ,


46 名前:のりふみ@管理者 ★:2005/06/07 17:41 ID:???

>>45 中野さん講義録ごくろうさま。実践の場にいるのは良いですね。興味深い話が聞けました。続報があればまた教えてください。

47 名前:中嶋尚子:2005/06/09 23:54 ID:W8wsgWwE

報告が遅れました。中嶋の発表は、6月23日竹岡さんの後に
なりました。よろしくお願いします。

さて、教育的ではないかもしれませんが、フリーターに関して思うことを
述べてみたいと思います。無責任かもしれませんが、私自身は
フリーターやニートいう選択肢もありかなと思います。ただ社会保障
という点では、その選択は大変リスクを伴うと思います。その前提には、
自分自身の健康と、親の健康と収入(親という部分は誰でもOKです)
という担保の上に成り立っていると思われるからです。何らかの形で
職業をもつことは、何かの担保を獲得することにもつながるからです。
みんなで助け合いというきれいごとを言うつもりはありませんが、
人間は誰でも病気になるし、老いる。働きたくても働けない時が
必ず来ます。その時期がいつ来るか、もちろんわからない。
フリーターやニートの人が道路で倒れていても、救急車を呼んでも、
お金を払えないから治療しません!とは言えません。
ではその医療費は誰が払うのでしょうか。病気の種類によっては
借金もありえます。まあ今に始まったことではないのですが、
医療費の踏み倒しもよくあります。昔の人はいいことを言いました。
「いつまでもあると思うな、親と金」
なので、その選択をしたからにはそのあたりも視野に入れてほしい
というのが本音です。もっともそういう自覚のある人は、
職に就くのかもしれませんが。
病気や老いについて、若いうちは頭ではわかっていても
なかなか実感がわかないかもしれません。身近で人が亡くなる
経過に立ち会う機会はめったになくなりましたし、若者が健康観とか、
病気になることとか、考える機会は少なくなっているようですし、
最近「デス・エデュケーション」が行われているようですが、
そのあたりはどんな感じなのでしょうか。
「死」を病院などの施設に囲ってしまったことも、
あるいは医療費削減のポリシーに乗っかるようにして、
「一億総健康時代」なんて世の流れも、
永遠に元気でいられるような幻想に拍車をかけている
ような気がして、極端かもしれませんが、看護師の端くれとして、
陰ながらフリーター問題の背景になっているようにも思えてくる
昨今でした。
219.117.78.69 , 69.net219117078.t-com.ne.jp ,


48 名前:のりふみ@管理者 ★:2005/06/16 17:50 ID:???

>>47 確かに看護師の視点というのは説得力がありますね。
渡米した友達が、倒れて救急車を呼ばれたら$200請求されて、
自分で呼んだんじゃなくて呼んだ奴の責任だ、誤報だみたいに
ゴネて払わなかったと。殺伐としてますね(^_^;)
でもそういう国ではきっと医療に金がかかることを身をもって知っているんでしょうね。
産油国のオマーンなんかは、教育も医療も全部ただなんだって聞いたことあります。

49 名前:平石聡子:2005/06/17 22:01 ID:5E13KK6Y

☆6月16日 議事録☆
「遊び場面で気になる児童が人とかかわっていく過程」
≪概要≫
○某市の放課後育成事業(以下、Hスクールと呼ぶ)について
○Aさん(Hスクールに参加の児童)の事例から読み取れること
  ・自分の属する社会のルールにうまく適応できない子が先生に注目される。
   →“気になる子”になっていく。
  ・ちょっとしたきっかけで仲間に入って、その仲間のやることを見よう見
   まねして、遊びなどを学んでいく。
  ・徐々にルールを読み取ることができるようになる。
  ・うまく振るまうことができている(=ルールを守ることができている)
   ということをフィードバックすることが重要。
  ・自然にルールを学んでいくことが困難である子どもの存在。

≪議論のまとめ≫
○学習環境のデザイン
  ・子どもの行動をビデオを撮り、それを客観的に捉えて先生同士で共有する。
  ・子どもの前で褒める。  など
○マニュアル化の難しさ
  ・Aさんのように変化させる環境・学習デザインは再現しにくい?
  ・「“私(発表者)”がその場にいた」ということがこのデザインを成立
   させている。
○Aさんの気付き
  ・Aさんの「現実に忠実に行動すればいいんだ」という気付き。
  ・それは「褒める」というフィードバックにより気付く。
☆愛のコンディショニング
  ・私とAさんの“愛の物語”
  ・条件付けの理論
  ・それとは対照的な「権力のコンディショニング」←川久保さんのお話

以上です。
多くの質問をしていただき、自分の研究を整理することができました。
修論につなげていきたいと思います。
また、多くの興味深いお話をお聞きすることができて、とても参考になりました。
中でも川久保さんの権力のお話は大変面白かったです。
みなさん、どうもありがとうございました。
133.34.73.109 , psy15.edhs.ynu.ac.jp ,


50 名前:のりふみ(有元)@管理者 ★:2005/06/18 12:22 ID:???

>>49 平石さん講義録ごくろうさま。面白かったです。
むしゃさんがコンディショニングを読み取っていたのが興味深かった(^_^;)
教育はその人だけのものという思いが強まる。
ちょうど良いときに良い場所に良い人がそろって達成される奇跡ぽい。

51 名前:平岡なぎさ:2005/06/18 13:46 ID:Dcvah0K+

6月16日の講義録です。
「教育番組の効果的な試聴方法について」
・卒論の実験結果は教示の違いによるものではないのか。
・“効果的”の基準を明らかにするべき。
 ↑教育番組の制作意図との関連?
・因子分析との絡みで、川久保さんからトートロジーであるというご指摘。
・専門用語はわかりやすく噛み砕いて説明すべき。

今回の発表では卒論についての報告に留まりましたが、
たくさんの示唆をいただきました。
特に議論の重要性について深く再認識しました。
これからは、もっと対話を大切にしていかねばならないと感じました。
みなさん、ありがとうございました。

133.34.73.109 , psy15.edhs.ynu.ac.jp ,


52 名前:のりふみ(有元)@管理者 ★:2005/06/19 07:14 ID:???

平岡さん講義録ごくろうさま。
>>51 そうそう。研究するっていうのは、つまるところ対話の繰り返し。
ゼミや研究会等でほかの人と対話することは重要。猛烈に重要です。
例えば俺のアイデアのほとんどは対話から得たもの。たとえばこういう掲示板も含む。

53 名前:竹岡健治:2005/06/24 10:57 ID:mqFxn/x2

6月23日の講義録です。
『中田市政・伯井教育長下における横浜市「教育行政」』
概要は
・傍聴等を通して、現在の横浜市教育行政の特徴を幾つか、説明。
 その際、前高秀市政下との比較も若干行った。
・「横浜市教育委員会」及び「横浜教育改革会議」での議論の様子についても
 触れた。

 今までの授業内容とは少し分野的に異質な面があったのか、発言しにくかったよう
のではと感じました。今後気づかれたことがあれば、お知らせ下さい。

 現在の横浜市の教育行政が、今後子どもたちにどう影響していくのか、私も見つめて
いきたいと思っています。子どもが豊かな教育を受けられることを希望しながら。

 大変短い講義録になってしまいました。以上です。





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54 名前:のりふみ@管理者 ★:2005/06/24 17:17 ID:???

はい、ごくろうさまでした。行政と実践家の実践の間の関係
という点では普遍的な問題だと思いました。お互い
あいつらなんにも分かってない、と思ってるんじゃないですか。
いずこもそうでしょう。

55 名前:野角咲絵:2005/07/04 06:55 ID:PVEOaiWI

【題】学校は子どもに何ができるのか〜健康学園の事例より〜

【内容】少人数制教育、自然体験、集団生活の意義が唱えられている昨今、
これら全てを満たしている健康学園という施設が存在する。
入園対象は、喘息・肥満・虚弱・偏食といった健康に課題のある小学校
3年生から6年生の児童。ただし、近年は不登校・いじめ・親のネグレクト
といった問題を抱える児童の入園が多く見られる。

こうした児童の多くは、健康学園在籍中に自信を取り戻し、見違えるように
成長する。だが、原籍校に戻ってきてから、不適応を起こすことが少なく
ない。ここには、少人数制の目の行き届いた環境が、逆に依存性を
生み出してしまうという皮肉がある。教育現場と現実との間が乖離して
しまってはいないか。

【意見・感想・質問】
・刑務所から出所しても、社会でうまくいかずに、舞い戻ってしまうという
 事例に似ている。
・今の時代に、健康学園という施設が存在する意義はどこにあるのか。
・健康学園の成り立ちは、隔離することが目的としてあり、現実との乖離は
 ある意味、当然だとも考えられる。
・学校と社会とを結ぶためのサポート産業の育成について考える必要がある。

【発表して感じたこと】
現役や元教師の方を前にして、学校教育を否定するような発表だったので、
もっと叩かれるかと思いきや、静まり返ってしまってどうしようかと思い
ました。でも、皆さんのご意見を聞くことが出来て、良かったです。

ところで、学校教育と現実とを結ぶものがビジネスにならないかと
いう話ですが、考えてみると、塾や予備校、専門学校は、似たような
働きをしているように思います。学校では勉強だけが全てではないと教え、
塾や予備校ではとにかく東大に入れば全てよしと
いう雰囲気があって、どちらとも誤りとはいいきれないし、かといって
正しいともいえません。結局のところ、両者が存在することで、
ある程度バランスが取れているのでしょうね。
218.41.255.72 , p29ff48.ykhmac00.ap.so-net.ne.jp ,


56 名前:のりふみ@管理者 ★:2005/07/05 16:09 ID:???

>>55 講義録ご苦労様。こういう特別な例は参考になります。
学校教育の特徴をよく備えている場合があるので。
今回の健康学園も、学校のうちとそととの連結の話として
解釈可能だと思います。

57 名前:雨宮由佳:2005/07/05 20:15 ID:nfjA8nW6

 掲示が大変遅くなりすみませんでした。
6月30日講義録 年金問題
 私は、20歳の頃から年金を払っていますが、親が「払いなさい」と言ったので
払っていましたが、その時私の認識は、とりあえず払っておけば老後にもらえる
ものでした。大学3年生の時、社会保障に関する授業を受け、最低でも継続25
年が必要で、間1ヶ月でも未払いがあってはいけないこと、40年で満額6.7
万円貰えること。第2号の会社員、第3号の第2号の妻以外全ての人である第1号
の自営業者やフリーターは3人に1人が年金を払っていないことなどを、初めて知
り、大変興味を持ちました。そして年金を払っていない友達にこれらの話や、公定
歩合が適応されるのは国民年金だけだよなどと説明すると、何もしらなかった友達
は大変驚いていました。
 私は年金に無知だと思っていましたが、先日の授業で学校現場では年金について
教えないこと、それは受給世代になる方々が学校で教える内容を決めているから、
自分達が不利益にならないようにするためだということを知りました。
 今消費税を5%上げても2兆円の削減にしかならない。市町村合併を進め全部の
市町村が10万人都市になれば、年間8〜12兆円の支出の削減になると言われ、
政策が取り組まれている中で、後世代に責任を転嫁するような、自分が不利益に
なりたくないといったことではいけないと思います。学校で年金制度について教え
第1号が年金を払う仕組みを構築すること。そして、受給世代も多少の痛みを我慢
する。これは年金制度改正に必要なことではないかと思いました。
 先見の明のある政策を期待します。
219.165.75.175 , p5175-adsao03yokonib2-acca.kanagawa.ocn.ne.jp ,


58 名前:のりふみ@管理者 ★:2005/07/06 14:58 ID:???

>>57 こういう実用的なことの教育についての議論は興味深いし大事なことだと思いました。

59 名前:のりふみ@管理者 ★:2005/07/08 11:07 ID:???

昨日7月7日をもって講義終了いたします。試験は行わず発表をもって単位を認定します。

 いま全部読み返してみました。面白いので皆さんにもお勧めします。
投げかけられっぱなしの話題もあります。そういうのは練習問題として、
各自考えをすすめてみると面白いでしょう。最後に感想とコメントを↓。


60 名前:のりふみ@管理者 ★:2005/07/08 11:08 ID:???

 「育児とは育自である」というイイ話を伺いましたが、教えることは
教わることだとよく感じます。先生という仕事は本当にありがたい。
この講義でも、あっ、たいして講義はしてないですが(^_^;)、それを感じました。
みなさんも発表してみて、掲示板に書いてみて、言葉が伝わらない
もどかしさを感じたかも知れません。人とアイディアを深く共有することは
世界で一番難しい。先生という仕事(どの仕事でも似たり寄ったりでしょうが)
は常にそのことをつきつけられる。でもこのことはとても有り難いことです。
 権力関係で押しつけたって、理解してもらえたとは思えない。満足できない。
言葉や場面や素材を洗練させるしかない。それは、つまるところ自分の考えを
磨かざるを得ないということ。人前での芸事と同じかな。アイディアを共有する
ことの難しさを、常に端的に突きつけられる修行の場だと感じます。
 みなさんは大学院生として、まさに自分のアイディアを人と共有する作業を
していかなければならない。それが研究者の使命ですから。先生や芸人が
自分のアイディアを磨いていかざるを得ない実践の構造をぜひ思い起こして。
それはつねに誰かとの「対話の関係」にあるということです。
 研究が誰かとの対話であることを決して忘れずに。ひとりぼっちの世界では
研究は出来ません。ひきこもらず、野(field)に出て、対話を。どんな科学も、
アームチェアでなされたことはないです。対話に励んでください。研究会、学会
などに出かけること。ライバルと友達、敵と味方がいるなかでアイディアは
みがかれます。
 皆さんの研究が社会に役立つ実り多いものとなるようお祈りしてます。ってか
いつでも相談に来てください。対話しましょう。半期ありがとうございました。

61 名前:書けませんよ。。。:停止

真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ

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