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[院]生態学的学習論演習
- 1 名前:ありもと@管理者 ★:2006/04/10 16:00 ID:???
 
-  「生態学的学習論演習」に関するスレッドです。質問、コメント、議論歓迎。 
  
 2004年度はここ http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1081824943/ 
 
- 30 名前:ありもと@管理者 ★:2006/06/14 05:43 ID:???
 
-  >>29 会津さん、まとめありがとう。 
  
 みなさん、ひとりよがりですんませんでした。どうもカロン(に代表される)の話は 
 魅力的な故に引っかかって、自分で納得したいのです。昨日は 
 みなさんと話すうちにやや整理が憑いてきました。ひとりで読んでいては 
 判らないことでした。ありがとう。 
 
- 31 名前:ありもと@管理者 ★:2006/06/14 05:45 ID:???
 
-  >>29 あ、補足。素朴アクターネット理論 N-ANTというアイディアを思いついた。 
 その現象の何故を如何に説明したかをインタビュー!? 
 
- 32 名前:おいで:2006/06/23 00:17 ID:MbPyNZcQ
 
-  第9回(6月20日) 講義録 担当:尾出由佳 
  
 上野直樹『情報の生態系』続き 
  
 5.道具のデザイン 
  
 ○論文ではパソコンを例に、新たな道具と新たなユーザ、デザイナが 
 相互に関係し合いながらお互いを構成してきたことを説明。 
  
 (例)車 
 →かつては車の扱いが困難(例えば「チョーク(エンジンの始動性を良くするために 
 混合気を濃くする装置)」が手動)であり、中身に精通しているマニアがいた。 
 →今では扱いが容易(チョークは自動)になり、 
 中身を知らなくても車に乗ることができるユーザとなった。 
  
 6.参加デザイン 
  
 ○デザイナ、あるいは専門家、管理者の側にユーザーの意向を取り込もうとしても、 
 うまくいかないことも多い。 
  
 →論文では、双方のコミュニケーションが成立しないことを問題として、 
 その解決のためにプロトタイプを適切に使った方法を紹介。 
  
 →「ユーザーの中にニーズはない」 
 そのため、ユーザを教育してニーズを作る必要がある。 
  
 (例)医者と患者 
 患者は頭痛を訴えることはできても、処置(ニーズ)を指示することはできない。 
  
 7.情報の生態系という見方 
  
 ○生態系の記述者や記述された生態系も、また、その生態系の一部を構成している。 
 →記述者と記述されたものは招き合う関係にある。 
  
        記述者(例えば、医者)      → 
                             記述「痛みは神経伝達に因る」 
       記述者の行為               ← 
       (例えば、神経の伝達を麻痺させる薬を処方する) 
  
 ○我々は世界を記述し、記述した世界の中で生きる。 
  
 (例)ダイエット 
 記述(メソッド)の変化が速い。それに合わせて人々の振る舞いも変化する。 
  
 ○人の数だけ現実があり、我々は現実を交渉し合っているのだろう。 
  
  
 次回は、藤田吾郎『自動車事故予防を目指す実験室研究における困難』を読みます。
220.102.246.199 , FLA1Adh199.kng.mesh.ad.jp , 
 
 
- 33 名前:おいで:2006/06/23 00:20 ID:MbPyNZcQ
 
-  前回、宿題を発表しませんでしたね。
220.102.246.199 , FLA1Adh199.kng.mesh.ad.jp , 
 
 
- 34 名前:まっきー:2006/06/28 07:25 ID:pXKTS5qQ
 
-  第10回(6月27日)講義録 担当:まえはら 
  
 「自動車事故予防を目指す実験室研究における困難」 藤田悟郎 
                           〜p50右段の真ん中まで 
  
 事実は1つに定まるものではなく,立場や用いる技術によって見える事実が異なる。 
  
 インスクリプションを作り出すことがその観察すべき集団を作り出している 
 という視点で見る。すると、それは統計テクノロジーで作られた現実であって, 
 現実そのもののコピーではない。 
 ex.地図や地図に表された国境線 
 地図上に描かれていて意味ももつものだが,現実には土地の上に描かれている 
 わけではない。 
  
 インスクリプションは強制力を持つものであるといえる。 
 ・・・インスクリプションが人々のものへの見方を方向づけている。 
 たとえば,それがどういうものであるかを知ることで,そういう見方しか 
 できなくなるといったこと。 
  
 馴染んだインスクリプションがあると,それとは別のボーダーにおいては, 
 そこにある違う現実を見損ねている。 
  
  
 次回はつづきを読みます。p50右段の真ん中あたりから。
60.47.133.158 , i60-47-133-158.s02.a014.ap.plala.or.jp , 
 
 
- 35 名前:のりふみ@管理者 ★:2006/06/28 14:28 ID:???
 
-  >インスクリプションが人々のものへの見方を方向づけている 
  
 カロンのハイブリッド論文ではそれを promission って読んでましたね。 
 まとめありがとう>まっき 
 
- 36 名前:ありもと@管理者 ★:2006/07/05 20:28 ID:???
 
-  うちあげいつでしたっけ。書いておいてください。忘れちゃう。 
 
- 37 名前:まっきー:2006/07/08 19:14 ID:jPTLdLVI
 
-  うちあげは18日ですよー☆ 
 来週はペン回しのビデオ撮影会。
133.34.73.141 , gkr05.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 38 名前:はやし:2006/07/10 01:23 ID:???
 
-  書き込み遅れまして申し訳ございません。 
 まっきーさん追加ありがとう御座います。 
  
 第11回(7月4日)講義録 担当:はやし 
 「自動車事故予防を目指す実験室研究における困難」 藤田悟郎 
                           p50右段の真ん中〜p56 4.1迄 
 inscriptionは行為を観察可能にする。 
 =活動を可視化し、現実を作る。 
 ↓ 
 見る人が違えば、使い方、見え方が変わってくる。 Ex)交通事故の送検書 
 ↓ 
 Inscriptionはお互いの活動を理解する道具として機能する。 
  
 対策担当者との連携の難しさ 
  
 実験結果の重要性を相手(関係者)に伝える事の難しさ 
 [成功例] アルコールと飲酒運転に関する研究 
      ↓ 
    DS[ドライビング・シュミレータ]の活躍(図4) 
 ※	研究に使われる測定装置が社会や専門家集団間の連携の形成に重要な役割を果たす。 
 [失敗例] 高齢者の運転事故例 
  
 室内実験は必ずしも生態学的妥当性が無いわけではなく、inscriptionによって妥当性を持ち得る。 
 [参考資料] 
 アルコール血中濃度と酔いの状態 
 http://www.arukenkyo.or.jp/drink/drink_a6.html 
 血中濃度の求め方 
 お酒の量(ml)×アルコール度数(%) 
 ―――――――――――――― 
 833×体重(kg) 
  
 次回(7/11)は4.2〜と鉛筆回しビデオ撮影。又7/18日(火)打ち上げです。 
 
219.177.99.59 , softbank219177099059.bbtec.net , 
 
 
- 39 名前:ありもと@管理者 ★:2006/07/10 10:19 ID:???
 
-  >>38 はやしさん、講義録ごくろうさま。 
 「昏睡期」の最後は「死亡」なんすね。怖い怖い…。 
 ビール2g×5%÷(833×71Kg)=0.17 →酩酊期 
 ウイスキーダブル(60ml)5杯×40%÷(833×71Kg)=0.20 
  
 
- 40 名前:ひろごん:2006/07/12 01:59 ID:/067Jkvw
 
-  今さら書き込んでも遅いけれど… 
 授業の後で宣伝しようと思っていたのに、すっかり忘れてしまいました。 
 (ペン回しで頭の中は葛藤状態!! 自分の中で許せない行為が授業で取り 
 扱われている現実、自分もやらなければならないのかという怖れ、孤立感、 
 変な人・堅物と思われるのはいいけれども協調性がないと思われてしまうの 
 は嫌だ、1回でもペン回しの仕草をやってみればいいのに出来ない自分、 
 何故そこまで拒むのかという疑問などなど、今日の授業は大変でした。 
 でも、大事なことに気づくことが出来ました!) 
  
 もう今日の夜なんですが、12日(水)21時からテレビ東京の水曜ミステリー9 
 「命の産声 産婦人科医 室井小太郎」をご覧ください。 
 私のおじの病院(古臭い町医院)で撮影が行われました。 
 ミーハーなんで撮影を見に行きたかったのですが、丁度体調を崩していた時で 
 見に行けませんでした。 
 別におじがエキストラ出演しているわけでもないのですが、一応宣伝します。 
  
 アルコール中毒は怖いですよね。 
 20年ほど前、病院にお世話になったことが(^^ゞ 
 飲んで帰った後、水を一杯飲もうと…誤ってホワイトリカーを一気飲み。 
 母が気づいてくれなかったら死んでいたかも。
218.225.61.246 , em246.ade.point.ne.jp , 
 
 
- 41 名前:ありもと@管理者 ★:2006/07/12 10:14 ID:???
 
-  おや奇遇。会津さんの店もドラマに使われたらしいですよ! 
 私の知り合いの超古いボロ邸宅は、ドラマの撮影というので 
 喜んで貸したらホラーだったとぷんすか怒ってました(^_^;) 
 
- 42 名前:おおしま:2006/07/14 15:03 ID:hSetoKNw
 
-  第12回(7月11日)講義録 担当:大島 
 学習一般と心理学で実験する学習の違い ペン回し学習ビデオ撮影 
  
 学習一般と心理学で実験する学習の違い 
 ・人生における学習は時間がかかり、めったに繰り返すこともないものが多い。 
  例 葬式、出産、入試 
  めったにないことを記憶する仕組み フラッシュバックメモリー 
  その仕組みについては特殊メカニズム説とリハーサル説がある 
 ・何かを覚えて完成という学習も少ない 
  例外 資格・免許取得のための学習、パズル、知恵の輪 
  
 ・心理学で実験する学習は 
  ・タイムスパンが短い 
  ・繰り返しが多い 
  ・学習者が課題とどう向き合うかといったことは考慮しない 
   とりあえずの問題解決か、将来のための<ユニット(ギターでいうコード、 
   料理でいうコツ)>を獲得しようとしているか、で成果は変わってくる 
  →心理学は狭い意味での「学習」しか対象としてこなかった 
  
 ペン回し学習ビデオ撮影 
 学習する人 会津さん、林さん、尾出さん 
 教える人  大島 
 撮影する人 有元先生 
 ・できるの認定は社会的である 
 ・上手すぎると参考にならない 
 ・できるからといってできるとはどういうことかが 
  理解できているとは限らない 
 ・いったんできてしまうとできない人の認識世界をにわかには理解できない 
  
 次週は打ち上げです。 
 普段より早い17:00からです。 
 4Fの心理のM1部屋か先生の部屋にお邪魔いたします。
61.196.12.61 , HDOfa-03p5-61.ppp11.odn.ad.jp , 
 
 
- 43 名前:ありもと@管理者 ★:2006/07/17 07:14 ID:???
 
-  >>42 おおしまさん、書き込みご苦労様。「出来た」の周囲の認定(拍手、どよめき)が 
 非常に印象的でした。学習者も表情に笑顔が広がったりして、自己認定してる。 
 学習ってこういう社会的な工夫で可視的になっているのかと、とても 
 勉強になりました。DVD焼いておきます。 
 
- 44 名前:有元@管理者 ★:2006/07/18 16:18 ID:???
 
-  DVD、前原さんに預けました。もらってください。 
  
 【レポート課題】 
 ◎課題: 
 「本講義での議論にもとづき、DVDの学習実験を分析し、より良い学習環境 
 デザインの指針を示してください。何の学習環境でも構いません(小学校, 調理師, etc…)。 
 何をもって「より良い」とするかを明確にすること。」 
 ◎形式: 
 600字程度にまとめ本掲示板に書き込んでください。 
 最初にワープロやエディタで書いてからコピー&ペーストした方が良いです。 
 ◎〆切: 
 8月1日一杯 
 
- 45 名前:おおしま:2006/07/28 18:49 ID:XsTkC6s6
 
-  レポート 学習への動機を可視化する道具づくり 
  学習実験の内容であった「ペン回し」は、学習への動機を調達するのが 
 難しい題材であるように思う。「指を使って回す」ということは、ペンの 
 一般的な用途と異なる。ペンの「書く」という一般的用途は、製作者の意 
 図、これまで過去にペンを使ってきた人々の行為、ペンにまつわる現代的 
 な社会通念によって支えられている。しかし、「指を使って回す」という 
 用途は、こうした社会的な後ろ支えがない。したがって、別途、ペンを回 
 してきた人々の行為や「ペン回しは善い」という社会通念が用意されてい 
 るかどうかが、学習者にとっては重要になってくる。 
  さて、現在、学校現場では「通知表」が、学習への動機を可視化する道 
 具としての機能を期待されている。子どもの動機が高まることを教師の目 
 標にするために「関心・意欲・態度」という項目を教師が評価することに 
 なっている。しかしながら、実際は、動機とは無関係な点数稼ぎ(挙手・ 
 ノート)と膨大な学習点検という現実をつくりだしてしまっているだけで、 
 「通知表」を見ても学習への動機を知ることはできない。 
  その点で、1992年から独自の「通知表」づくりを行った三浦市立A小学 
 校の事例は興味深い。A小学校の「通知表」では、「興味・関心」の項目 
 を子ども自身がつけるのである。この事例をヒントに、なぜ興味があるの 
 かを語ってもらう「通知表」をつくってもよいかもしれない。教師・保護 
 者が、子どもの動機を形成している(非人間物も含めた)社会的関係を見 
 直すための道具づくりとして、この実践は示唆的である。 
 
211.121.68.203 , HDOfa-03p1-203.ppp11.odn.ad.jp , 
 
 
- 46 名前:まえはら:2006/07/31 19:36 ID:8/ftb0Po
 
-  (課題) 
  はじめにペン回し学習実験を分析すると,わりと早い段階でそれぞ 
 れの学習者が1回目の「できた」を経験していることに気づく。なぜ, 
 このような現象が起きたのだろうか。教育者の発言に注目してみると, 
 始めのうちは,ペンの握り方,力の入れ方,指の動かし方など『コツ』 
 のすべてを伝えようとしていたことがうかがえる。このことから,学 
 習者が早い段階で「できた」を経験できた理由の1つは,伝えられた 
 『コツ』をうまく再現できたことにあると考えられる。ただし,この 
 場面で教育者が伝えた『コツ』のなかには「このへん」や「こういう 
 感じ」など曖昧で感覚的にしか伝わらないものが多かった。そのため, 
 『コツ』は完全な形で学習者に伝わっておらず,何度も完璧にできる 
 ほどの上達はなされなかったと言える。 
  以上をふまえて,より良い学習環境について考えると,学習者にと 
 って初めてのことを,できるようになるという目的で教える場合は, 
 『コツ』を明確に伝えることが習得への近道であると言える。 
  ただし,『コツ』は,教育者の経験にもとづいた知恵と工夫である 
 ため,教育者にとってはすでに当たり前のことになっていることも考 
 えられる。このように考えると,まずは教育者自身が伝えるべきこと 
 を把握し,明確化しておくことが,より良い学習環境の基礎となるも 
 のであると言える。 
 
133.34.73.110 , psy16.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 47 名前:ひろごん:2006/08/01 13:48 ID:8obYwb6A
 
-  ★☆★期末レポート―――石井 裕美★☆★ 
  
  モノがデザインされて完成するまでには、研究や失敗等で多くの時間を費やす。 
 人間も何かを習得するには人やモノと関わりながら経験と時間が必要である。しかも 
 学習には完成がなく、習得した技は別の課題への土台となる。 
  より良い学習環境に必要なのは、教授者と学習者の目標が一致することだ。達人でも 
 教える意思の無い(秘伝・学習者がライバル等)人が教授すると習得は難しい。但し、 
 学習者は達人の技を見ることで学習できる。一方、どんなに良い教授者であっても学ぶ 
 意思のない学習者への教授は難しい。しかし、その場にいる限り自然と耳や目から情報が 
 入り、何らかの学習者へのプラスとなる。極端だが、一致した目的を持つ傍観者が、得た 
 知識と適切な道具を用いれば教授者になることも可能だ。(テニススクールに勤務して 
 いた3年間、テニス技術はないが会社独自の教授法を熟知した私が、技術のある補助者を 
 使いながらインストラクターをしていた。) 
  ペン回しでは教授者と学習者の目標が一致していた。1人目の場合、教授者にペン回し 
 の教授経験がなかったことがマイナスだった。途中からの教授補助者は有効であった。 
 2人目の場合は、教授者に教授経験が生じて教授法に工夫が生じた。学習者も直接教授 
 されてはいないが、1人目の教授を見ていたためにコツを掴むのが早かった。当然3人目 
 は、洗練された教授で習得も早かった。 
  このようにより良い学習環境を得るためには同じ目標を双方が持ち、双方の見る・ 
 聞く・失敗する経験をもとに教授者が、状況に応じた柔軟な教授法をデザインすることが 
 大事である。 
 
218.225.61.246 , em246.ade.point.ne.jp , 
 
 
- 48 名前:紅林裕子:2006/08/01 15:19 ID:o0+vMxjM
 
-   ペンまわしの学習では、「できた」「できない」がその状況によって決定されていた。 
 ペン回しの成功は、ペンが回転して手に戻るという一連の作業がスムーズに行えたときに 
 みえたようであった。それは、特にやり始めた頃によくみられ、周りから「おぉ!」など 
 の声もあがっていた。しかし、次の段階では1回だけの成功では「できた」という感じが 
 受け取れなくなっていた。歓声も最初と比べると少なく、本人もそれほどのリアクション 
 はない。この段階では、数回の連続した成功が「できた」ことになっていたと考えられる。 
 学習者が自分で課題クリアの設定を次の段階へと進めたと考えられる。また、「できるよ 
 うになるまで」という声かけによる課題設定により、「できる」という段階が新たに作ら 
 れたともとれる。 
  これより、教授側の課題設定(課題クリアの設定)により、学習者の達成感、モチベー 
 ションが大いに変化することがわかる。学習者の達成感やモチベーションが持続しないと、 
 学習はうまくいかない。その点を考えると、適切な課題設定が必要である。ペン回し学習は 
 やり方を教わると、あとは学習者の練習が基本となる。つまり、学習のゴールを完璧にでき 
 るまでとすると、達成するべき目標が遠い存在であることがわかる。すると、学習者の意欲は 
 持続し難くなるのではないだろうか。よって、適切な達成課題を用いた学習環境が大切である 
 と考える。これはヴィゴツキーの発達の最近接領域に代表される。教授者が学習者に適切な 
 足場を提供することがより良い学習環境につながると考える。
133.34.73.109 , psy15.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 49 名前:おいで:2006/08/02 01:56 ID:NfZnp3LU
 
-    ビデオから、@「できる」というゴールに到る道があること(例:「さっきのが近い(ゴール 
 に到る道に)」、「どこがだめなんだろう」→ゴールへの道と比較して)、Aその道はステップ 
 に分割できること(「こうやって、こうやったら、こうなる」という説明)、Bその道はどの 
 人にも共通であること(共通の教え方)、を信じているのが見えた。 
   一方で、@’必ずできるだろうと素朴に信じているわけでなく(「できるようにしてくだ 
 さい」→「え?!」)、A’実際には説明の通りにやっているわけではなく(指導者の「ちょう 
 どよさそうなところ」という感覚、いかにできているかを指導者が第三者に指摘される部 
 分)、B’個々人の違いに気付いている(「指の長さが違う」)ことも見えた。 
  さらに、Cゴールはその場で作られていたこと(学習者の反応に先立つ指導者からのコメ 
 ント「そうそう」「いいですよ」)、Dできなくても「見えれば(ゴールが、道筋が)」指導できる 
 こと(第三者によるコメント、「今のは違う」)、E指導者と学習者の対話が説明を精緻化し 
 ていく様子も見えた。 
  これらが、「学習」の見えを構成していた。 
  「できるため」の説明作りだが、説明が詳細ならばできるというわけではない。また説明 
 はどのようにも可能であり、説明を通してゴールを構築しているとも言える。よって、あ 
 る説明がいかなるゴールを学習させているかということに、教える側は自覚的であるべき 
 だろう。例えば器楽演奏の技術習得において、指導者と学習者の対話によって、ゴールを 
 明らかにするような学習環境のデザインが考えられる。 
 
220.102.242.32 , FLA1Add032.kng.mesh.ad.jp , 
 
 
- 50 名前:はやし:2006/08/02 03:36 ID:???
 
-  課題 
  ペン回しの学習実験において、学習者は全員「ペン回しが出来るようになる。」という課題達成のために学習を行った。 
   その活動に対し、参加者が各々指導や賞賛をしている。 
  学習における指導が最も効果を発揮するのに重要なのは、「(目標達成の為の)学習への意識」である。 
  学習をもっとも効果的にするための学習環境デザインとは、学習者が上記のような意識を持てるよう整えられた空間であり、 
   又指導後も学習者が課題を達成する為に、個人で学習出来る意識を持たせられる空間であると私は考えている。 
  今回のペン回しでは学習者だけでなく、その場の参加者も課題達成のための協力をしていた。 
   それは学習者のペン回しを観察し、他の学習者へのアドバイスであったり、学習者同士の練習であったり、 
   実験を録画することにより、自分自身の学習を振り返ることができる道具(DVD)の作成であったりする。 
  上記の実験から学校の授業に照らして考えてみると、学習者(生徒)と教授者(教師)は大抵 
   一対一ではないし、学習者の意識もバラバラである。その中で教師は授業をより効果的にするために 
   教室(学習環境)をデザインしなければならない。 
  そのためには、教師は授業の短期・中期・長期的目標を明確化し、 
   その目標を達成するための道具や演出を準備しなければならない。 
   更に生徒をその目標に導く過程で教師だけでなく、生徒からの評価(ランク付けの意味ではない)や 
   生徒同士の教えあい(対話)を行える機会を設ける必要がある。そして、そのような対話が出来る教師・生徒間の 
   人間関係構築する必要があるのではないかと私は考えている。 
  
  
219.177.99.59 , softbank219177099059.bbtec.net , 
 
 
- 51 名前:名無しさん@有元掲示板:2006/08/02 03:56 ID:paPrQ7y6
 
-  「ペン回し」の学習は、旧式な教授方法である「鍛錬」や、徒弟制度に見られる「伝承」に共 
 通する。教科書も教授方法も確立されていない、この種の反復練習による苦行のごとき鍛錬に立 
 ち向かうには、高度な学習意欲の維持が必要であり、それの調達には、学習者個人にとって、 
 その学習の成果が重要で、興味の対象であり続けることである。 
  学習者にとって、成果の重要性を推し量る術は、獲得したスキルが、どの様な社会の、どの様 
 な人たちに、どの様に認知され、どの位の評価を得るかであり、スキルを獲得しての参加、認知 
 されたい社会が学習者にとって、魅力的と定義され、その行為を通して、学習者の求める社会へ 
 の参加が可視化されることである。この場合の参加者にとっての魅力的な社会とは、鉛筆に「回 
 せ」とアフォードされる特殊な集団であり、一般的に見て、役に立たない事への学習に参加する 
 変わった価値観と、無意味なことへの意欲と、その行為達成に必要な、時間やエネルギーの浪費 
 を可能にする「鉛筆回し」達人集団の属する、年代、思考、状況、価値観を持つ社会的グループ 
 である。 
  大部分の人が「学習に値しないこと」と定義する行為の中にも、学習者本人が、達成後の社会 
 的評価に価値があると認めたとき、学習者は強力な学習への動機付けを持ち、スキル獲得へ猛然 
 と邁進するのである。学習者の学習動機は、教授者や他の人が定義する、価値あるものの中に存 
 在するのではなく、学習者本人とそれを取り巻く状況の中にある。 
 より良い学習環境とは、学習者の多種、多様な学習の動機付けを可能にする情報と状況を与え 
 ることである。 
 
219.17.44.25 , softbank219017044025.bbtec.net , 
 
 
- 52 名前:會津:2006/08/02 03:58 ID:paPrQ7y6
 
-  名無しさんは會津でした。 
 失礼致しました。
219.17.44.25 , softbank219017044025.bbtec.net , 
 
 
- 53 名前:有元@管理者 ★:2006/08/02 14:30 ID:???
 
-  お疲れ様でした!これで全員の課題を受け取りました。 
 みなさんのレポートはそれぞれ特長があって面白いので、 
 ぜひおたがい良く読んでみてください。 
  
 >>45 おおしまさん 
 > 「善い」という社会通念が用意されているかどうかが、学習者にとっては重要になってくる。 
  
 通信簿のスコアの高さを善さとする社会通念が成立するまで、 
 このシステムをこつこつ使ってきた人間の努力がスゴイと思いました。 
  
 >>46 まえはらさん 
 <1回目の「できた」>って良いことばですね。 
 ビギナーズラックなのか、良くその1回目の「できた」のせいで、 
 出来る気になって、楽しくなって、学習にハマることがあるような気がします。 
  
 >>47 石井さん 
 > 同じ目標を双方が持ち、双方の見る・聞く・失敗する経験をもとに 
  
 成功したり、失敗したり、達人がいたり、ビギナーがいたり、 
 そういう混成軍であることがそもそも学習環境だと思います。 
 社会生活がそもそも学習環境だということです。 
  
 >>48 紅林さん 
 <「できる」という段階>が社会的に変化、再設定されることは面白い! 
 重要なコトだと思います。 
  
 >>49 おいでさん 
 > いかなるゴールを学習させているかということ 
  
 このことは実は自覚的になるのが難しいですね。 
 学校的な学習は、このこと(ゴールの多義性)が、制度的に単純可されていると 
 いま、気付きました。 
  
 >>50 はやしさん 
 >生徒同士の教えあい(対話)を行える機会を設ける必要 
  
 おおむね普段の生活はそうなっていると思うのです。 
 でも学校はそう組織されてないように見えます。 
 学校は、学習するには一番向いていない場所じゃないかと思います。 
  
 >>51 會津さん 
 みんながやっていることは@自分もやるべき、&A自分にも出来るはず、 
 なものとして初学者やこどもの目に映るわけですね。 
 中学の先輩がみんな族で走ってれば、自分もやるべきだし、自分にも 
 出来るはずと認識するでしょう。この2点は学習において基本的だと思います。 
 学習とは、社会文化が前提になっていることをよく示すと思います。 
  
 以上 
 
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