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2010教育の心理学
- 1 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/10/04 09:16 ID:???
 
-  後期・月曜2限「教育の心理学」講義録及び連絡事項・対話用 
 
- 2 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/10/04 09:18 ID:???
 
-  過去スレ 
 2009年度記録 http://cgi.arimoto.com/bbs/test/read.cgi/lecture/1255687305/ 
 2008年度記録 http://cgi.arimoto.com/bbs/test/read.cgi/lecture/1223249491/ 
 2007年度記録 http://cgi.arimoto.com/bbs/test/read.cgi/lecture/1191188541/ 
 2006年度記録 http://cgi.arimoto.com/bbs/test/read.cgi/lecture/1159674622/ 
 2005年度記録 http://cgi.arimoto.com/bbs/test/read.cgi/lecture/1129502298/ 
 2004年度記録 http://cgi.arimoto.com/bbs/test/read.cgi/lecture/1096356197/  
 
- 3 名前:南里 和沙:2010/10/07 00:26 ID:???
 
-  ◆第一回講義録 
 ●配布物 
  過去の試験問題(教科書販売のお知らせ) 
  
 ●本日の目的 
 ・ガイダンス 
 学校の仕事とは何だろうか。 
  
 ・学校は元々、子ども達の知恵比べをする場所ではない。 
  次世代を担う子ども達に 
  社会へ出るためのタートラインの平等を保障する制度である。 
  
 子どもは「タブラ・ラサ=白紙」である。 
 社会に出るためには、教え、育てる必要がある=教育 
  
 教育は人間という種を再生産する為の重要な要素である。 
 人間は、動物とは違い、生得的なもの以上のことが出来るようになる生物である。 
  
 ★学校のミッション 
  授業と諸活動を通して、未来(卒後)の自分を構想し、 
  実現するための資質・能力をやしなう場所。 
  
 →このような目的意識を持って、学校の課題はこなすことが大切である。 
 ただ、ゲームのように課題をこなしていても、何も身につかない。 
 目的意識を持たせるためにも、授業は、始めに目的を明確にすることが望ましい。 
  
  
 ●「学校のミッション」はすべての学校で実行され、 
   すべての子どもに享受されているか。 
 →NO 
 ・課題集中校:学校という制度を維持することに比重が高く置かれていることがある。 
 ・商業高校:技能・訓練重視。ある意味、将来役に立たせるという目的を達成している 
  
 ・生徒の成績の正規分布は、つりがね型となっている。 
  上位70%は「学校のミッション」を達成しうる生徒であるが、下位30%は達成することが困難である(例:課題集中校)。 
  
 ☆「教育の心理学」は、当たり前となっている学校制度の枠を 
   もう一度見つめなおし再定義し直す為の授業である。 
  
 感想 
 空気のように当たり前となっている学校制度を、さまざまな視点から見つめ直す授業。 
 これからの授業がとても楽しみです。 
  
 生まれてすぐに、動物は自分の力で立ち上がるのに、 
 人間は何年も親に庇護され無ければ生きていけない。 
 人よりも動物のほうが優れているのか、人は何のために「タブララサ」の期間があるのか、 
 つい深く考えてしまいました。
124.212.151.69 , KD124212151069.ppp-bb.dion.ne.jp , 
 
 
- 4 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/10/12 20:19 ID:???
 
-  >>3 南里さん、丁寧な講義録ありがとう。 
  
 > 人よりも動物のほうが優れているのか、人は何のために「タブララサ」の期間があるのか、 
 つい深く考えてしまいました。 
  
 まったくこれは人間に関する一番深い難問だと思います。 
 この答え探しが、いろいろな学問のひとつの動機といってもいいです。 
 動物は生まれたままで素晴らしいのに、人間はなぜ? 
 でも人間の生まれつきではない素晴らしいものを思い起こすと、 
 後天的な学習の素晴らしさが少し理解できるのです。 
 絵画や小説、演劇、自転車、電球、天気予報、抗生物質…etc 
 素晴らしくないものも同時に生み出してしまうのが問題ですけど。 
 
- 5 名前:有元@かんりしゃ ★:2010/10/12 20:21 ID:???
 
-  「教育の心理学」教科書販売のお知らせ 
 教科書を下記の予定で出版社から人が来て出張販売します。 
 税込み2310円のところ1900円に割引になります。 
  
        記 
  
 日時	10月18日(月) 2限講義冒頭 
 書名	「デザインド・リアリティ−半径300bの文化心理学」(北樹出版) 
 価格	1900円(書店では2310円、生協では一割引) 
 以上 
  
 
- 6 名前:有元@かんりしゃ ★:2010/10/13 18:00 ID:???
 
-  --==# 教室変更 #==-- 
  
 現 8-107→ 変更後 7-103 
  
 プロジェクタが使える教室に変更しました。 
 お友達にも周知よろしくおねがいします。 
  
 
- 7 名前:下田愛:2010/10/21 09:00 ID:trIURg6M
 
-  ◆10/18 第二回講義録 
 ●教科書販売 
 ●配布物 
 ワークシート01 
 ●前回振り返り 
 ・『なぜ人間はタブララサで生まれてくるのか』 
 …生まれつきでない素晴らしいものを得るため? 
 ・タブララサとは…経験主義の考え方から。 
 心理学的にはタブララサは全くの白紙ではなく、人間は生得性と経験で合成されていると考えられる。 
 ●学校の使命: 
 授業と緒活動を通じて、未来(卒後)の自分を構想し、実現する為の資質・能力を養うこと。 
 学習の転移(transfer)が学校の前提である。 
 ●未来の(生活の質を良くするための)ツールとして: 
 小中学校の学習指導要領から“転移させる力を育てる”と読み取ることができる。 
 ⇔しかし、実際の授業で学校で学んだことを学校の外で生かすことを目指せているのかは疑問である。 
 ex)中学校理科…物理と後部座席シートベルト 
 小学校…算数とパチンコ 
 
210.153.84.110 , proxy1148.docomo.ne.jp , 
 
 
- 8 名前:下田愛:2010/10/21 09:02 ID:iBtC8I52
 
-  ◆10/18 講義録2 
 ●WORK01 
 “kids practicing”でYouTubeで検索した動画を見て、子どもたちが当該の活動に取り組んでいる理由を考える。 
 打楽器@アフリカ 
 ジャグリング@中国 
 塩球?@ドミニカ共和国 
 潟Tッカー@グアテマラ 
 ↓ 
 ・大人の真似 
 ・活動自体が楽しい 
 ・一緒に楽しみたい 
 ・自分がやってみたい好奇心 
 ・サーカスの一員だから 
 ・ものがあるから活用したい 
 ・カメラの前で良いところを見せたい 
 ・他にやることがないから渠オ(スキナーの実験) 
 激lズミ、バスケ 
 鴻lズミ、コース 
 ↓ 
 餌がもらえるから 
 【から鰍ノついて】 
 ・自発的、積極的な理由 
 ・既にある文化への憧れ 
 ・独創ではない 
 ・餌(賞・罰)がない 
 ・価値を感じた 
 ⇒社会的意義のあることを真似する 
 ⇒成長、社会・文化の再生産を可能にする。 
 ex)ジャグリングは、シルクドソレイユなどのプロが存在する。すなわち、文化として成立している。 
 ●改めて、学校本来のミッションを目指す: 
 ・未来の自分を目指させる 
 …そのための努力、能力を指示することが必要 
 ・その為の動機とアイデンティティーを涵養する 
 …目指す人にさせる。 
 ・やらされ仕事 
 …×「やるべきことだからやれ」 
 ⇒未来の“自分のため”のツール。 
 ●次回予告 
 教科書第一章
210.153.84.16 , proxy1150.docomo.ne.jp , 
 
 
- 9 名前:下田愛:2010/10/21 09:05 ID:2HwDZShU
 
-  ●感想 
 人間はなぜタブララサで生まれるのか、という問いを考える中で、人間は何を以て人間と言えるのか、について考えさせられました。 
 言葉を発したら? 
 道具を娯楽に使ったら? 
 自分を人間だと認識したら、それは人間なのでしょうか。 
 人間はあくまでも“型”であって、それぞれが“私”として経験し記憶し成長して“今の私”が合成されているとしたら、 
 過去に発明された言葉も道具も使えるわたしたちは、相当バージョンアップした人間なのだろうと思います。 
 そして、次世代を更にバージョンアップさせられるように“ちゃんとした人間”に成長しなければと思いました。 
  
  
 字数、改行オーバーのため、3つに分割しました。すみません。
210.153.84.199 , proxy1165.docomo.ne.jp , 
 
 
- 10 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/10/25 08:26 ID:???
 
-  >>7-9 下田愛さん、講義録ありがとうございます。 
  
 > 人間は何を以て人間と言えるのか、について考えさせられました。 
 言葉を発したら?道具を娯楽に使ったら?自分を人間だと認識したら、 
 それは人間なのでしょうか。人間はあくまでも“型”であって、それぞれが 
 “私”として経験し記憶し成長して“今の私”が合成されているとしたら、 
 過去に発明された言葉も道具も使えるわたしたちは、相当バージョンアップ 
 した人間なのだろうと思います。そして、次世代を更にバージョンアップ 
 させられるように“ちゃんとした人間”に成長しなければと思いました。 
  
 定義の困難なものがあります。「人間」はその代表格でしょう。人間は定義しがたい。 
 しかし「人間ではない」ものを挙げることは出来ます。 
 「非人間的」「人でなし」「人として恥ずかしい」「人間の皮をかぶった」…ような 
 行為・状態を列挙できると言うことは、定義は困難でも私たちが「人間」とは何か 
 を「知っている」ことを意味すると思います。知っていて、それを基準にしている 
 はずです。そうじゃなくなったら大変です! 
 さて、「人間らしさの道具」の過去からの集大成である私たちはバージョンアップ 
 された人間なのか。そうかもしれないが、何も変わっていないかもしれない。 
 宇宙について知ってはいるけれど、大地の上に立って感じる大地の平らかさの 
 直感は原始人の時と変わらない。虫歯菌を恐れて歯磨きするけれど、 
 それが災いを恐れて盛り塩した過去とどれだけ違うか。 
 世界の知り方が改訂されただけ、ということもあるでしょう? 
 なぜなら、いま生まれた子供をタイムマシンで原始人に預ければ、 
 その子は立派な原始人になるはずだからです。 
  
 
- 11 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/10/25 10:02 ID:???
 
-  2010年10月25日(月)のweb資料&とBGM 
 □ブライアン・ファーニホウ 
 http://bit.ly/9E8mGn 
 □Ferneyhough solo flute by Julian Elvira flautist 
 http://www.youtube.com/watch?v=nA6Kcz5qpzs 
 □Green Day Know Your Enemy Official Video 
 http://www.youtube.com/watch?v=uN0UZ1EM-Jk 
 □David Bowie - Rebel Rebel 
 http://www.youtube.com/watch?v=Sa6bI_95G9I 
 
- 12 名前:有元@かんりしゃ ★:2010/10/25 12:05 ID:???
 
-  ↑次週まわしです 
 
- 13 名前:徳原七海:2010/10/27 01:01 ID:HZzzf0BY
 
-  ●10/25第三回講義録 
 ●配布物 
  ワークシート02 
 ●前回振り返り 
  @学校では学習の転移が行われるべき=学校で学んだことは卒後社会で活かされなければならない 
  A子どもたちは教師が(大人が) 
   意義のパッケージ(=社会で生き抜くための知恵や技能など。サバイバル・キット) 
   に対して持つ社会的意義を必ずしも感じ取ってはくれない!! 
  B我々は「人間とは何か」定義(言語による説明など)はできないが知っている。 
  C我々はバージョンアップされた最新の人間なのか? 
    →虫歯菌のイメージに怯え歯磨きをすること=災いのイメージに怯え盛り塩すること 
     なのでは? 
    →現代の新生児も原始人に育てられれば原始人? 
   ⇒人間は何ら変わっていないのかもしれない。 
    時代にあった人間(eg.現代人)になるためには本人の努力以上に周囲の努力が必要。 
 ●運命をのりこえる 
  運命 
   →本人の努力では如何ともし難いこと。望む職業に自由に就けるわけではない。 
     eg.性別・地域・年齢・職業によるポストなど。 
  乗り越えるためには… 
   →@未来の自分を構想する(=なりたい自分のイメージ・将来の夢を持つ)力を 
     諸活動(eg.インターン・職場体験)を通じて養う 
    Aそれを実現するための資質能力(=知識・技能など社会で戦うためのツール)を 
     授業を通じて養う 
   ⇒動機とアイデンティティーを育てる!! 
 
222.227.100.229 , KHP222227100229.ppp-bb.dion.ne.jp , 
 
 
- 14 名前:徳原七海:2010/10/27 20:23 ID:HZzzf0BY
 
-  ●動機づけとは 
   動機づけ(motivation);何かに参加し続けること。その過程や機能の全て。 
  内発的動機づけ(intrinsic motivation);例えばシールやはんこ、花マル 
   のような動機が引きおこす活動以外の賞に依存するのではなく、 
   もっとできるようになりたい・知りたい、といった自らの有能さを 
   追求することを動機とすること。 
 ●学校でどのように内発的動機づけを行うか 
  学校→(特に小・中学校)近所の子どもたちを年齢で区切って集めただけの 
         結束の弱い集団。動機や目的が同じではない。=学習するのに困難な場 
  内発的動機づけ→作業(=HOW・やり方・やらされ仕事)ではなく、 
         実践(WHY・やる気・自ら向き合う実践)である必要がある。 
   ⇒教師は@子どもたちに動機の焚き付けと学習の社会的意義を認識させなければならない。 
             ×やらされ仕事 ◎文化的実践 
           A実践のコミュニティーを形成すべく学習環境をデザインしなければならない。 
 ●WOK02 
  学校内で学習したことで、卒後の生活につかったことのあるものを挙げる。 
  Eg.割引の計算・空気の対流・windows officeの使い方etc… 
  →実際に日常生活でつかっているものは、どこで学んだのか特定しにくい 
 
222.227.100.229 , KHP222227100229.ppp-bb.dion.ne.jp , 
 
 
- 15 名前:徳原七海:2010/10/27 20:24 ID:HZzzf0BY
 
-  ★まとめ 
  人間は再生産のために教育・学習の過程が必要≠動物。 
  社会的意義を伝達してゆかなければならないが 
   子どもたちがその意義を感じ取るとは限らない→動機の涵養が大切!! 
 ☆今回まででイントロダクションはおしまい。 
  次回から教科書を用いて学習してゆく。 
  (教科書:デザインド・リアリティー半径300bの文化心理学 
            [有元・岡部,2008,北樹出版]のT・U・[・\・]章を扱う。) 
 ○WORK03 
  300年前には無かっただろう世界の知り方を挙げる。 
  Eg.カロリー・体脂肪率・高度・湿度etc… 
  ⇒事実は変わらないのに、捉え方は異なる=その世界の捉え方は教育により習得されるもの! 
 
222.227.100.229 , KHP222227100229.ppp-bb.dion.ne.jp , 
 
 
- 16 名前:徳原七海:2010/10/27 20:50 ID:HZzzf0BY
 
-  ○感想 
  細かく分けての書き込みになってしまい申し訳ありません… 
  教室での学習に教師が持っている社会的意義は必ずしも子どもたちに伝わる 
  ものではない、というお話に納得です。確かに教室で教えていただいてきたものは 
  生きてゆくのに必要な知識や技能でしたが、小さいとき九九を覚えることが人生に 
  役立つかどうかなんて微塵も考えていなかったように思います。 
  ただ、1人だけ中学校の化学の先生で印象的だった方がいます。彼は1番初めの授業で 
  『化学と生物の基礎を知らない事は命を危険にさらすことだ』と言ったのです。 
  『蜂に刺されたらアンモニアだと言って尿をかける者がいるけれど、人間の尿の中に 
   "アンモニア"はない。人間は有害なアンモニアを体内で尿素にかえて排出するのだから 
   尿をかけて安心してはならない。むしろ不潔だ。』とか『たき火の火が弱いからと言って 
   母親が灯油を上からぶちまけて、向かい側にいた子供に全身やけどを負わせた』だとか 
   とにかく化学と生物の知識がいかに生活に直結しているかを15分ほど延々語り、その後も 
   単元の頭には必ず、これから学ぶ知識がいかに役立つかを話していました。 
   私はそのエピソードの1つ1つに驚き、あいまいな知識ほど危険なものはない!と思ったのを 
   覚えています。 実際、彼の主張が正しいかは置いておくとして、学校での教育の社会的意義を 
   子どもに伝えるのは非常に難しいけれど不可能ではないことの例なのではないか、と 
   思いました。
222.227.100.229 , KHP222227100229.ppp-bb.dion.ne.jp , 
 
 
- 17 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/01 08:54 ID:???
 
-  >>14-16 徳原七海さん、講義録ごくろうさまです。 
 重要な感想↓をありがとう。 
  
 >>ただ、1人だけ中学校の化学の先生で印象的だった方がいます。彼は1番初め 
 の授業で『化学と生物の基礎を知らない事は命を危険にさらすことだ』と言っ 
 たのです。『蜂に刺されたらアンモニアだと言って尿をかける者がいるけれど、 
 人間の尿の中に"アンモニア"はない。人間は有害なアンモニアを体内で尿素に 
 かえて排出するのだから尿をかけて安心してはならない。むしろ不潔だ。』と 
 か『たき火の火が弱いからと言って母親が灯油を上からぶちまけて、向かい側 
 にいた子供に全身やけどを負わせた』だとかとにかく化学と生物の知識がいか 
 に生活に直結しているかを15分ほど延々語り、その後も単元の頭には必ず、こ 
 れから学ぶ知識がいかに役立つかを話していました。(…)学校での教育の社会 
 的意義を子どもに伝えるのは非常に難しいけれど不可能ではないことの例なの 
 ではないか、と思いました。 
  
 まさに教科の社会的意義の言明だと思います。学校の中だけで使える道具とは 
 おさらばしましょう。道具箱に道具をたくさん持ってればいつか使えるだろう、 
 という想定はいささか無責任ということですね。 
 
- 18 名前:岩崎 美咲:2010/11/04 09:50 ID:kLGhW3QQ
 
-  ●11月1日 第4回講義録 
 ●教科書p12-(はじめに) 
 人間は偶然を手なずけ、世界をデザインして 
 世界を操作可能にしてきた 
 (ex.地震の予測、台風の進路予測 
  
 生得的な力を超えデザインされた「世界の見方」を次の世代に伝えて 
 それよりも発展し、世界に適応し続けていくために教育をする 
 =世界を「再生産」し続けるということ 
  
 世界の知り方、今我々が生きる世界を作った過程を 
 効率よく伝えるためにはいかにすべきか 
  
 ●人間の生得的な能力について 
 短期記憶の容量は7±2、20秒程度保持される 
 「短期記憶→リハーサル(復唱)→長期記憶」 
 覚えるリストの中で、リハーサルされる回数が多い最初と、 
 記憶に新しい最後は再生率が高い(系列位置効果) 
  
 →世界を手なずけ、再生産していくにはあまりにも力不足ではないか 
 →人間が人間たる所以は人工物との一体化にあり 
  【人間の能力=生得的な力+人工物】 
  【人間は「社会文化的サイボーグ」】 
  
 人工物を用いることで記憶の必要や、その他認知的な負担を軽減する 
 →「認知的負荷の軽減」 
 ex.講義録中の【】での強調、大事なところを記憶しておく負担を軽減 
  ドッグイヤー、しおりを挟む、ページ番号 
  
 work06:あなたのバイト、部活、サークル、家庭での「認知的負荷の低減」の例を 
 具体的に挙げてください。
133.34.73.105 , mokoo.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 19 名前:岩崎 美咲:2010/11/04 09:53 ID:kLGhW3QQ
 
-  ○感想 
 世界の見方は時が進むにつれてどんどん増えていくと思います。 
 新しいデザインが増えるにつれて新しい世代は覚えることが多くなって 
 大変なのではないでしょうか。 
 もちろん、そのために負荷を軽減するデザインもしてますし、 
 今までのすべてのデザインを知る必要はないのだと思います。 
 けれど、原始時代にデザインされて知らなければならなかった世界の見方と、 
 16世紀の世界の見方と、今の世界の見方とを比べれば、 
 覚えなければ扱えないことは今が1番多く、 
 そのために生きやすいとも言えます。 
 社会文化的サイボーグは一体どこまでアップグレードし、 
 世界を操作可能にできるのでしょうか。 
 そのためには再生産+αができる教育をデザインする必要性を感じました。 
 また、各人専門分野(よくしっている世界の見方)があり、 
 支えあうことで世界を操作可能にしているならば、 
 「社会文化的サイボーグ」は「社会文化的コミュニティ」の中にしか 
 生きられないものだと思いました。
133.34.73.105 , mokoo.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 20 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/07 12:03 ID:???
 
-  >>18-19 岩崎 美咲さん、講義録ごくろうさま。 
 >>世界の見方は時が進むにつれてどんどん増えていくと思います。新しいデザ 
 インが増えるにつれて新しい世代は覚えることが多くなって大変なのではない 
 でしょうか。(…) 原始時代にデザインされて知らなければならなかった世界 
 の見方と、16世紀の世界の見方と、今の世界の見方とを比べれば、覚えなけれ 
 ば扱えないことは今が1番多く、そのために生きやすいとも言えます。 
  
 そうかもしれません。現代の専門職は膨大な数にのぼり、それぞれの世界の知 
 り方は複雑で、世界は幾通りにも表現されるでしょう。しかしひとりの人間を 
 見てみると、実は覚えること総量はあまり変わっていなかったらおもしろいと 
 思いませんか。ライオンに襲われそうな場所・時間の知識と、東横線の階段に 
 ちかい車両位置の知識は等価のような気がします。 
  
 >>また、各人専門分野(よくしっている世界の見方)があり、支えあうことで 
 世界を操作可能にしているならば、 「社会文化的サイボーグ」は「社会文化 
 的コミュニティ」の中にしか生きられないものだと思いました。 
  
 重要な点ですね。自分だけの独創的な世界の知覚は成り立たない。コミュニテ 
 ィーのなかのいろいろなツールに支えられて、個人の世界の知り方は成り立っ 
 ているのでしょう。独創的にカレンダーを開発したり長さの単位を作ってもコ 
 ミュニケーションは成立しませんから。 
 
- 21 名前:佐々木まりあ:2010/11/11 23:51 ID:???
 
-  ●11月8日 第8回講義記録 
 ●教科書P29‐実験2のあとから 
 スターバックスのコーヒーカップのように、 
 人間は生得的な力+人工物で記憶を留めようとする 
 ⇒はたしてこれは記憶とよべるのか? 
 何故学校では、普段使っている記憶(人工物による記憶の補充)を 
 あえて禁止しているのか? 
 ⇒日常の頭の使い方とは別のやり方で「何を」教えようとしているのか? 
 ex)九九などは買い物などの日常生活で役立つ 
 ⇔憲法の条文など、必要な時に見れば済むもの(学校の中だけの能力) 
  
 ●道具とセットの主体性 
 人間は「社会的動物」「ホモ・ファーベル=工作する人」である。 
 人間は運命的に道具と不可分であり、道具を持つこと、使うことで 
 新しい能力を持てるだけでなく、 
 心理的・行動的な意思や意図においても違う対象を見せる。 
 ex)新宿に行くのに湘南新宿ラインがなかったら 
 ある→30分でつくならば食事にでも行こう 
 ない→(自転車・徒歩で)時間をかけてまで行きたくない 
  
 道具(媒介)の作用として認知的負荷や心理的負担を軽減することができる。 
 これは、計算したり考えたりしなくても自動的な反応として起こる。 
 主体(自分)が対象を直接とらえているように思えて、 
 実は媒介を通してとらえている。 
 「人間の行為は文化的に媒介されたものである」(ヴィゴツキー) 
 ・心の動きは道具とセットでしか表現できない。 
 ・人間が再生産されるためには、生得的な力+人工物が必要。 
  
 ⇒人間が世界を媒介によって知覚しているとするならば、 
 それこそが教育の成し得ることである。 
  
 
220.150.69.224 , 224.69.150.220.ap.yournet.ne.jp , 
 
 
- 22 名前:佐々木まりあ:2010/11/11 23:53 ID:???
 
-  ◆白紙に10pの間隔の2点をフリーハンドでとるという作業 
 →それぞれの誤差は3pほど 
 メートル法のような人工物も自分たちのなかに内蔵されている。 
 これは、「教育」によって人間が世界を共有し、 
 操作可能性を与えているということである。 
 単位で示すことで事物を操作可能な対象に変える。 
 ex)25メートルプール、駅まで2、3キロほどと言えばその距離が伝わること。 
 世界を媒介を通してみることを教育によって流通させている。 
  
 「人間の本質は、社会の諸関係の総体(ensemble)である。」(マルクス) 
 ⇒社会の中の個人は、個人だけの力では存在できない。 
 社会と歴史の中で作り上げられてきた(デザインされてきた)もの。 
 ⇒人間の高次精神機能は社会の写しである。 
  
 ○感想 
 人間たちにデザインされてきたことで世界がどんどん複雑さを増している中で、 
 私たちは日常さまざまなツール(道具)に囲まれ生活しています。 
 世界の見方がツールによって刻一刻と変わっていく中で私たちが戸惑うことなく 
 その世界に順応できているのは人間たちの中で何らかの伝達(教育)がされているからこそだと思います。 
 だとすれば私たちが学校で教わらなければならないのは 
 生きていくための知恵、世界の見方であるべきです。 
 学校のテストも、いかに道具を使わずに個人のみの力で解くという形のものに比べて 
 いかに道具を駆使して問題を解決していくか、 
 いかに道具を使うことで世界の見方を変えられるか、 
 という内容のものがあったら面白いかなと思いました。 
  また、本来個別で生きていく動物と違い、人間が社会の総体であり 
 個人のみで存在することが成しえないのであれば、人間一人ひとりを 
 つなぎとめてひとまとめにしている存在はやはり「教育」そのものなのだと思います。 
 共通認識があってはじめて道具がつかえて、道具がつかえてはじめて人間でいられるということを改めて考えさせられました。 
 
220.150.69.224 , 224.69.150.220.ap.yournet.ne.jp , 
 
 
- 23 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/14 11:57 ID:???
 
-  11月08日(月)の教育関連ロック 
 Pink Floyd - Another Brick in the Wall(PV) 
 http://www.youtube.com/watch?v=M_bvT-DGcWw 
 Pink Floyd - Another Brick In The Wall(Live) 
 http://www.youtube.com/watch?v=VZbM_MIz4RM 
 
- 24 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/14 14:20 ID:???
 
-  11月15日(月)の講義は直前に会議があるため、すみませんが少し遅刻する可能性があります。 
 
- 25 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/14 14:40 ID:???
 
-  >>21-22 佐々木まりあさん、講義録ごくろうさまです。 
  
 > 世界に順応できているのは人間たちの中で何らかの伝達(教育) 
 がされているからこそだと思います。 
  
 その通りだと思います。教育というと学校教育が思い起こされます 
 が、家庭教育でも、博物館でも本でもTVでも友達同士でも行われる 
 こと。Newsで「地震の後は津波の恐れがあるので海に近づかないよ 
 うに」というのも、免許更新の際に新しい法規を解説したりするの 
 もそうです。社会ぐるみで世界の見方を維持している。 
  
 >学校のテストも、いかに道具を使わずに個人のみの力で解くとい 
 う形のものに比べて いかに道具を駆使して問題を解決していくか、 
 という内容のものがあったら面白いかなと思いました。 
 同感。道具を作ったり、仲間を組織したり、そういう能力って大事 
 だと思います。 
  
 >共通認識があってはじめて道具がつかえて、道具がつかえてはじ 
 めて人間でいられるということを改めて考えさせられました。 
 みんなが同じことを考え出したらつまらないですが、違うことを相 
 談しあう為の共通インタフェースは分かち持ちたいですね。共通イ 
 ンタフェースが武力みたいな世界はご免です。 
 
- 26 名前:森永多恵子:2010/11/18 21:36 ID:23zdtYeA
 
-  ●11月15日 第9回講義記録 
 ●教科書p30- Work8から 
 【主体-媒介-対象】 
 私達は対象を直接知覚しているのではなく、媒介というクッション 
 をはさんで対象を知覚している。 
 →媒介(多くの場合言語や公式)を通すことで、目で見、耳で聞い 
 たもの以上のものを認知できる。→認知>人間の認知的ハードウェア 
 ex)教師→(教育というテクノロジー)→児童生徒 
 ⇒人間は単なる生物学的存在ではなく社会的存在である 
 人間は、過去の先人の作ってきた知識・技能との分業(=分散認知) 
 を行なうことで知識・技能のラチェット効果を生み出している。 
 【教育は社会を後退させないために必要なものである】 
  
 ●教科書第二章 P35-から 
 人間はタブラ・ラサの状態で生れてくるが、生まれてきた世界は既 
 に文化歴史的に意味と価値の「るつぼ」である。 
 ・人工物→人と世界の関わり方を変化させる 
 例えば、ノートや紙、鉛筆が世界に存在しなければ、「授業中にノ 
 ートをとる」という自律性は成立しない。 
 →この自律性(エージェンシー)は社会に支えられ成り立っている 
 ⇒自律性とは、「ハイブリッドな集合体である(カロン,2004)」 
 ex)液体の可搬性(portability)は道具とセットで定まっている。 
 ペットボトルがある・なしでは、その液体に対するプランニングが 
 変化する(今飲みきる、後で飲むなど)。 
 【社会技術的環境】:どんな道具があるかということ 
 活動の対象(object of activity)は社会技術的環境に相対的である。 
 →対象をどのように捉えるかは、私と対象と多くの要素の入り混じ 
 った社会文化的な集合体の問題である。 
  
 work9:スイーツを辞書的に定義せよ 
 
210.139.236.5 , p8bec05.kngwnt01.ap.so-net.ne.jp , 
 
 
- 27 名前:森永多恵子:2010/11/18 22:01 ID:23zdtYeA
 
-  ○感想 
 「媒介」の身近な具体例を考えるワークの時、全く良い例が思い浮 
 かびませんでした。言われてみれば納得するのに、言われなければ 
 なかなか気付きませんでした。このことで、「媒介」が如何に世界 
 に溶け込み、「私」という存在と一体化しているかということを改 
 めて感じさせられました。現在の社会技術的環境が無ければ成り立 
 たない思考や判断が余りにも多く、道具が無ければ人間は本当に何 
 も出来ない存在なのだなと感じ、人間がいかに社会文化的な存在で 
 あるかを感じました。 
 また、人間が他の動物とは違ってタブラ・ラサの状態で世界に生ま 
 れてくるのは、人間が知識・技能を後世へ伝えていく手段を持つこ 
 とを前提に、生れ落ちた時の世界に適する価値や意味を身につけら 
 れるようにそうなったのか、タブラ・ラサである人間は知識・技能 
 を何らかの形で身に付けねば世界の中で種として生き延びていけな 
 いと判断し、それらの知識・技能を伝達していく必要性を感じ、様 
 々な手段で後世へ過去の技術や知識を伝達する手段を考案していっ 
 たのか、どちらなのか…と思いました。
210.139.236.5 , p8bec05.kngwnt01.ap.so-net.ne.jp , 
 
 
- 28 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/19 16:08 ID:???
 
-  --==# 教室変更のお知らせ #==-- 
 次回11月22日(月)の講義は6-102で行います。 
 なおこの教室変更は当日限りです 
 
- 29 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/22 08:29 ID:???
 
-  !先週のビデオのURLを貼りませんでした! 
 Wrapped around your finger, Police(1983) 
 公式ビデオ http://www.youtube.com/watch?v=svWINSRhQU0 
 パーカス編 http://www.youtube.com/watch?v=hWh5ilLBs-k 
  
 
- 30 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/22 08:56 ID:???
 
-  平成22年11月22日(月)の教育ロック 
 Adult education,  Hall & Oates. (1983) 
 PV http://www.youtube.com/watch?v=s22ufU-67iM 
 Live http://www.youtube.com/watch?v=QvUHgBeab9g 
  
 
- 31 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/11/22 09:53 ID:???
 
-  >>「媒介」の身近な具体例を考えるワークの時、全く良い例が思い 
 浮かびませんでした。言われてみれば納得するのに、言われなけれ 
 ばなかなか気付きませんでした。このことで、「媒介」が如何に世 
 界に溶け込み、「私」という存在と一体化しているかということを 
 改めて感じさせられました。 
  
 これは前回講義の要点をよくおさえた感想ですね。そうでした、気 
 付かないほど自然なのが媒介の作用なのでしょう。空気を呼吸して 
 いることを忘れる例えと同じですね。この授業では空気を吸ってい 
 ること、つまり日常の当たり前を皆で思い起こしたいのです。 
  
 >>文化があるからタブラ・ラサの状態で世界に生まれてくるのか、 
 タブラ・ラサだから文化を必要としたのかどちらか? 
  
 という問は、鶏-卵論争みたいですが、「文化→教育という生存能 
 力」をもったサルが適者生存(survival of the fittest≒natural 
  selection)の原則で生き残った、というダーウィニズムで説明で 
 きるのではないでしょうか。[(wikiより)創造論者などは進化論へ 
 の反論として「生き残った物が適者であり、適者が生き残る」と言 
 う主張は循環論(あるいは同語反復、トートロジー)であり科学で 
 はない、と主張する。しかしこの表現は、メカニズムを簡潔に説明 
 するための比喩であり、何かを証明する理論ではない。生物学者は 
 この表現を一般的に使うことはなく、自然選択と呼ぶ。そして自然 
 選択はフィールドワークや実験から観察された事実により支持され 
 ている。] 
  
 
- 32 名前:鈴木久美子:2010/11/27 16:02 ID:zW29HbzQ
 
-  ◆第六回講義録 
 ●配布物 ワークシート06 
 ●教科書P36 
 中国の古い鉄製犂 
 →人間が計画的に農業をできるようになる。 
 →農夫が農夫でいられるために必要。 
 →その犂を作るには…分業、流通に携わるものetc. 
 ⇒人工物=人間の集合的活動の結晶 
 ●教科書P41 
 人工物と店員の認知 
 どんな道具があるかによって、店員のプランニングが変わる。 
 (EX) 
 A店は表示板にテーブルコールが表れてから10秒で消えてしまうので、 
 すぐ振り返ってみなければならないが、 
 B店はつきっぱなしなので急がなくてもよい。 
 ☆利用可能な環境の対象化 
 ●P46 
 システムズ・ビュー:外側から行為者と道具を含む全体的な機能を観察する視点 
 パーソナル・ビュー:人工物のユーザーである行為者から活動の対象を観察する視点 
 (ものづくりに重要) 
 ●WORK11 
 携帯電話に何人の友人が登録されていますか?携帯を無くしたらどうやって連絡を取りますか? 
 →友達の定義が『それなりに連絡を取り合う人』であるのならば、 
 携帯電話を無くすことは友達を失うことと同じなのかもしれない。 
 →わたしたちの主体性が、どれほど道具と連関しているか。 
 ●感想 
 今わたしたちの身の回りに溢れている人工物は、 
 人間の作業や道具や知恵など全てを集合させたものであるのだということを学びました。 
 携帯電話の例のように、わたしたちの主体性は道具(人工物)に連関しているし、 
 考え方・視点など様々な場面で依存しているように思いました。 
 実際わたしは学園祭の最中に携帯を無くしてしまって新しい携帯に変えたのですが、 
 携帯を買う為に携帯会社に行かなくてはならない為に、 
 学園祭の自分の団体の店に行けなくなってしまったり、 
 連絡先が一切解らないので待ち合わせに苦労したり、 
 携帯電話一つでここまで自分の生活に支障をきたすものかと身に染みて感じました。 
 今当たり前のように皆持っている知識や視点も道具ありきのものなのだと思いました。 
 今これらの人工物が無くなったらとても生きにくくなってしまいますが、 
 100年前はパソコンも携帯電話も当然なくてそれでも生活できていたのだから、 
 人間は自分の身の回りの環境に上手く適応しながら自分の主体性を構成できるのだと感じました。
121.119.227.115 , CF121119227115.cims.jp , 
 
 
- 33 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/12/06 07:03 ID:???
 
-  >>32 鈴木久美子さん、講義録ごくろうさまです。 
  
 >>携帯電話の例のように、わたしたちの主体性は道具(人工物)に連 
 関しているし、考え方・視点など様々な場面で依存しているように 
 思いました。(…)携帯電話一つでここまで自分の生活に支障をきたす 
 ものかと身に染みて感じました。 
  
 さまざまな人工物があまりに自らの主体性(自分の意図で欲求し 
 実行すること)と不可分に一体化しているため、こうした緊急事態 
 ではないと、この道具との混淆(入り混じり)の状態には気付きま 
 せんよね。社会は子供たちに人工物(四則演算や公式など)を 
 教えて社会文化的サイボーグにしますが、同時にそれだけでなく、 
 自ら道具を生み出すことも伝えなくてはいけないと思います。 
 
- 34 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/12/06 07:37 ID:???
 
-  2010年12月06日(月)の教育ロック 
 Don't go away, OASIS(1997) 
 PV http://www.youtube.com/watch?v=I6K9JqR9dVE 
  
 "Damn my education I can’t find the words to say 
 About the things caught in my mind" 
 
- 35 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/12/06 11:42 ID:???
 
-  ★2010年12月06日(月)の疑問 
 いつから日本人は3回食か、n回食の国があるか。 
 誰かわかりますか? 
 
- 36 名前:吉岡寛子:2010/12/13 09:54 ID:rcXXLtnw
 
-  ★12月6日の講義録 
 ★配布物6の残りと7 
 ★教科書56ページから 
  
 @かっこよく駄々をこねるのがロックだ!! 
 A人間の活動=フィールド 
 Bどんな道具を持つかとどんな主体性(デザインされている)をもつかには親密な関係がある 
 Cソーシャルメディア(例:ツイッター) 
 D子どもが「何ができるか」考えるには道具が重要→教師は子どもの主体性のデザイナーである 
 E(人間の)活動理論:反射→反応→行為→行動→活動→実践(だんだん複雑になる) 
 F人間の身体まで文化的(例:三度三度腹が減る) 
 Gレオンチェフ:知覚すること自体が同時に動機を構成している→やりたいと思うことしかできない 
 H人のこころの外界への投影と人のこころへの世界の投影 
  
 
202.229.176.174 , proxycg106.docomo.ne.jp , 
 
 
- 37 名前:吉岡寛子:2010/12/13 09:59 ID:rcXXLtnw
 
-  ★感想 
  
 遅くなって本当にすみません!!! 
 1日の食事の回数を調べてみたのですが 
 どうやらスペインは1日に食事3回、間食2回の計5回の食事をするようです。 
 日本は間食をただのおやつとして 
 食べたいときに適当に食べていますが、 
 スペインは間食も1日の活動の中にしっかり組み込まれている(デザインされている)ようで、 
 おもしろいと思いました。 
 きっとスペイン人の身体には5回食がインプットされていて、皆5回お腹が減るのでしょうね!
202.229.176.174 , proxycg106.docomo.ne.jp , 
 
 
- 38 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/12/13 10:13 ID:???
 
-  >>36-37 吉岡寛子さん、講義録ありがとう。 
  
 > どうやらスペインは1日に食事3回、間食2回の計5回の食事をするようです。 
 日本は間食をただのおやつとして食べたいときに適当に食べていますが、スペインは間食も1日の活動の中にしっかり組み込まれている(デザインされている)ようで、おもしろいと思いました。きっとスペイン人の身体には5回食がインプットされていて、皆5回お腹が減るのでしょうね! 
  
 しらべてくれてありがとうございます。こういう文化的な人間が作った制度によって、人間は5回血糖値が下がるというのが興味深い。身体と文化の双方向の影響ということです。 
  
 
- 39 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/12/13 10:20 ID:???
 
-  2010年12月13日(月)の教育ロック 
 ♪トランジスタラジオ, 忌野清志郎, 1980年10月 
 http://www.youtube.com/watch?v=9ipnCJptcLo 
  
 
- 40 名前:佐藤愛子:2010/12/16 16:04 ID:???
 
-  12月13日(月)1時間目 教育の心理学 
 第8回分まとめ 
  
 プリントNo.7(ワーク11)〜No.8 
 教科書P75「現実の理解を改訂する」 
  
 1.(ワーク11)大人になってから生じた動機(≠欲求)は何だろうか。 
 2.活動の対象物であるモノ自体が、私たちの活動の動機なのである。 
 3.「何かをすることの意味、価値」=(ほぼ)「素朴な世界の認識の仕方」。 
 4.現実は、冷蔵庫やビーチサンダルなどの具体的なモノによって、 
   その(現実の)見え方や可能性、運命がデザインされている。 
 5.人間の可能性とは、何かを不可能とさせていた運命を、 
   モノ・コトによって可能に改訂できるということだと言える。 
 6.小学生に篠笛(外界からの具体物)が与えられたとき、それを吹く意義や価値は 
   教師によってデザインされる。→どのようにデザインすればよいか(HW) 
  
 
111.188.68.161 , EM111-188-68-161.pool.e-mobile.ne.jp , 
 
 
- 41 名前:佐藤愛子:2010/12/16 16:48 ID:???
 
-   
 ●感想● 
 授業の最初でやった「ワーク11」の、子どもの頃にはなくて大人になってから持つように 
 なった動機、というのがなかなかピンと来なくて、欲求との違いもよく分からなかったので 
 すが、子どもの時には私は携帯電話もPCも持っていなかったのを考えると、気になること 
 を検索したり画像を送信したりしようという動機は、大人になってから生まれたのだと思う。 
  
 ふと思ったのが、現代の家庭から冷蔵庫をなくしたら、人は不便さや不可能さを強く感じる 
 だろうけど、冷蔵庫のない平安時代の人は冷蔵庫がなくても不可能さを認識しなかったのでは、 
 ということ・・・。 
 平安時代にある具体的な食卓の道具が、その時代の運命や人の感じ方をデザインしていた、 
 ということなのかも知れないと思いました。 
  
  
 ところで草食動物は、起きている時間のほとんど食事をしている(らしい)、だそうです。 
 
111.188.68.161 , EM111-188-68-161.pool.e-mobile.ne.jp , 
 
 
- 42 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/12/19 11:19 ID:???
 
-  >>40-41 佐藤さん、講義録ごくろうさまです 
  
 > 冷蔵庫のない平安時代の人は冷蔵庫がなくても不可能さ 
 を認識しなかったのでは。平安時代にある具体的な食卓の 
 道具が、その時代の運命や人の感じ方をデザインしていた、 
 ということなのかも知れないと思いました。 
  
 まさに!そういうことです。誰かすごく想像力のある平安 
 人は、「冷蔵庫」的なものを夢想したかも知れませんが、 
 普通は利用可能な道具立ての範囲で行為しようとしますよ 
 ね。ということは、私たちの行為の意図は利用可能なもの 
 の範囲に限定されるということ。人間の自由意思という尊 
 いものが、具体的なモノの集まりで成り立っているなんて 
 面白くないですか。例えば小学生、中学生の授業中のクリ 
 エイティビティも同じです。近頃の子はクリエイティビテ 
 ィが無い、のではなくて、学習環境が非クリエイティブな 
 のだと思います。 
  
 > ところで草食動物は、起きている時間のほとんど食事を 
 している(らしい)、だそうです。 
  
 じゃあ「空腹感」はないのかも!草食系ダイエットなんて 
 いいかも。 
  
 
- 43 名前:有元典文@かんりしゃ ★:2010/12/19 12:38 ID:???
 
-  ♪2010年12月20日(月)の教育ロック♪ 
 P 
 aul Simon - Me & Julio Down by the Schoolyard 
 http://www.youtube.com/watch?v=wqtX4qZBdRs 
 Sesame Street: Paul Simon Sings Me & Julio 
 http://www.youtube.com/watch?v=G1dlWmrRstc 
  
  
 
- 44 名前:下村雄介:2010/12/23 01:23 ID:lCqfTz5E
 
-  12/20 教育の心理学 講義録 
 プリント08-WORK12 
 プリント09(教科書P.92〜) 
  
  
 @宿題―篠笛の授業を再デザインする 
 ・練習はせず、文化としての内容だけ伝える。 
 ・吹ける子もいるので、子供だけで教えあいさせる。 
 ・とりあえず吹かせてみて、吹けた子に 
  どうして吹けたか聞いてからもう一度とりくむ etc… 
  
 A「友達」とは何か? 
 →辞書的な定義ではなく、目で見える実践が伴っていなくてはならない。 
 (友達とそうでない人に対する行為は異なるはず) 
 →気持は行為や、特定の表現方法を媒介にしなければ表せない。 
 →典礼(プロトコル)という手続きによって、心の動きが現れる。 
  しかも単なる手続きにとどまらず、心の複雑さを成立させる構成要素である。 
  
 B社会秩序 
  たとえば、「授業」について 
 →なぜ「授業」は「授業」になるのか 
  先生がいるから,教室だから,みんな座って話を聞くから etc… 
  ⇒ルールや場面など、いくつかの具体的なものが集まって成立するもの 
  ⇒「授業」だから「授業」になるわけではない 
  
 ?秩序はひととものの相互行為で維持されている。 
  
 C授業場面を見て 
  客観的にみていても、授業デザインの側からみているだけであって、 
  子供側のデザインからはみていないのだろう。 
 
61.26.190.102 , 61-26-190-102.rev.home.ne.jp , 
 
 
- 45 名前:下村雄介:2010/12/23 01:24 ID:lCqfTz5E
 
-  感想 
 自分も「友人て何だろう」とたまに考えたりするのですが、 
 それはあくまで辞書的な定義の中でしか考えていなかったのだと思います。 
 中学のころは友人と言えていた人でも、今では一切連絡を取らなくなった人もい 
 て、やはり目に見える行動をとりあいにくくなったからなのでしょうか。 
  
 「友人って何」でググると90,300,000件、「友人 作り方」では3,210,000件ヒ 
 ット(因みに「篠笛」だと221,000件でした、みんな悩んでるみたいです)しました。 
 掲示板で「友人とは何か」について語り合う人たちがいましたが、 
 やはり結論はでていませんでしたね。でも行動やものでつながっているという考 
 えは見た限りではひとつもありませんでした。 
 「作り方」のほうで検索し適当なページを見てみると、やはり本やら何か売りつ 
 けようとするサイトが多かったです。しかも「会話術が云々」とか、あまり役に立ちそう 
 もないことばかり。 
 重要なのは、目に見える行動をする勇気だけなのではないかと思いました。 
 具体的な行動の仕方がそういった本には書かれているらしいのですが、そんなこ 
 とは周りの人を観察していれば分かるのでは…? 
 
61.26.190.102 , 61-26-190-102.rev.home.ne.jp , 
 
 
- 46 名前:有元@かんりしゃ ★:2011/01/17 08:16 ID:???
 
-  >>44-45 下村雄介さん、講義録ごくろうさま。 
  
 >掲示板で「友人とは何か」について語り合う人たちが 
 いましたが、やはり結論はでていませんでしたね。でも 
 行動やものでつながっているという考えは見た限りでは 
 ひとつもありませんでした。 
  
 友達とは何であるか(what)、という問に答えるのはたいへんです。 
 しかし友達とはいかに可能か(how)、という問には答えられるはず。 
 例えばドラマ、映画、小説、絵画の中に、目に見え聞こえる形式で 
 友情が提示され、私たちはみなそれを友情と認めているからです。 
 教室とは何か、とか教育とは何か、という問もこれは難しい。 
 しかし演出家として教室の場面を演出することは可能だし、素人でも 
 少なくとも「教室場面ではない」場面を見分けることは出来る。 
 みんなが自由に歩いたり話したりしていたら、それは休み時間場面に 
 見えるでしょう。いまは講義中ですか?ならば周りをそっと見回して 
 みてください。そこが講義中に見えるならば、参加者全員が講義を 
 成立させる為の行為をしているのです(比較のために、授業が 
 終わった瞬間から始まる「休み時間場面」にも注目してみてください)。 
 教育実習やそうしたいわゆる教育の場面を経験した人は分かると 
 思います。授業になるように努力したことがあるでしょう。要するに、 
 教育でも恋愛でも友情でも家族でも仕事でも、そうした社会秩序は、 
 参加者全員の目に見え耳に聞こえる行為の関与で成立すると言うこと。 
 その関与が途絶えると簡単に雲散霧消しちゃうということです。 
 だからといって逆が真かは、つまりプロトコルを履行すれば秩序が生まれる 
 かはわかりませんが。 
 
- 47 名前:有元@かんりしゃ ★:2011/01/17 09:30 ID:???
 
-  2011年01月17日(月)の教育ロック 
 ♪Wonderful World, Sam Cooke, 1958 
 http://www.youtube.com/watch?v=VF6JMotbHYM 
 Art Garfunkel (feat. James Taylor/Paul Simon) 
 http://www.youtube.com/watch?v=f-s9uXvwrws 
 
- 48 名前:冨永咲:2011/01/24 02:13 ID:h3J0kyNI
 
-  こんばんは。 
 講義録担当の0951142 冨永咲です。 
 投稿が遅れて本当に申し訳ないです。 
  
 教育の心理学 
 1月17日(月) 
  
 ○前回のまとめ 
 1、授業成立のための要素 How to:見え耳に聞こえる行為 
 2、具体的なものを積み重ねることで中身を示す:情動のやりとり→人間の特徴 
 3、破れ窓理論→電車のイタズラ書きを消すと秩序が保たれる 
 4、比較文化研究 cross-cultual studies→よそ者として学校を見る 
 
202.229.176.143 , proxycg075.docomo.ne.jp , 
 
 
- 49 名前:冨永咲:2011/01/24 02:30 ID:h3J0kyNI
 
-  ○感想 
 社会秩序についての考えが深まりました。 
 授業とは授業らしさの具体が集まって成立するもので、 
 だから先生はそのクラスの方向性をきちんと定めて、子どもたちを導かなければならないと思いました。
202.229.176.143 , proxycg075.docomo.ne.jp , 
 
 
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