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2008 教育の心理学
- 1 名前:有元典文@管理者 ★:2008/10/06 08:31 ID:???
 
-  後期月曜1限教育の心理学講義録及び対話用 
  
 2007年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1191188541/ 
  
 2006年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1159674622/ 
  
 2005年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1129502298/ 
  
 2004年度記録 http://www.psy.edhs.ynu.ac.jp/bbs/test/read.cgi/arimoto/1096356197/ 
 
- 7 名前:蒲田みどり:2008/10/27 17:30 ID:???
 
-  マルチ2年蒲田みどりです。 
 数学教師をしながら情報の免許を取るために二度目の大学生をしております。 
 認知心理学は以前独学していました。 
  
 さて、今日の授業の「転移」で活用できる点とできない点についてですが、 
 例えば携帯電話の機種変更をした場合など、 
 メールや電話の基本操作はすぐにマスター出来ても、 
 細かい操作に慣れるまでは苦労しませんか? 
 (パソコンのOS組み換えなども同様と有元先生からご指摘を受けました。) 
  
 それと、私の持っている認知心理学の本によると、アメリカの大学生に次のような 
 仕事算の解説をした後に、仕事の内容を芝刈りにし、数値を変えた問題を 
 与えたところ、正答率は17%でしかなかったとのことです。 
 解法を忘れた可能性があるので、転移課題を解く際に例題の解法を参照 
 できるようにすると25%に正答率は上がったそうですが、一方が他方より 
 長く働くような問題にすると解答できた被験者は24名中1名だったそうです。 
  
 「アンはある原稿をタイプするのに10時間、フローレンスは5時間かかります。 
 この原稿を2人でタイプすると何時間でタイプが終わるでしょう。」 
  
  
 
220.102.19.159 , FLH1Acl159.kng.mesh.ad.jp , 
 
 
- 8 名前:有元典文@管理者 ★:2008/11/03 17:34 ID:???
 
-  >>6 乾さん、講義録ありがとう。WORK2次回の宿題です。 
 
- 9 名前:有元典文@管理者 ★:2008/11/03 17:38 ID:???
 
-  >>7 蒲田さん、コメントありがとうございます。 
 たしかに機種が変わったりOSが変わったりするとまごつきますね。 
 そのために、「インターフェース」(操作性)をデザインするわけです。 
 インターフェースは、道具によっては厳密に法で規定されたりもします。 
 だとえば自動車。自動車の操作性が車種によって変わったらたいへんです。 
 もうひとつ、転移の例をありがとうございます。 
 同一の要素同士を一対一にマッピングしてもまだ文脈が変わると 
 間違えるようです。転移は怒りにくいという例ですね。 
 
- 10 名前:蒲田みどり:2008/11/10 17:40 ID:???
 
-  仕事算の解法です。 
 仕事全体を1とすると分数の計算が出てくるので、仮に仕事全体が30だとしましょう。 
 すると、アンは1時間に仕事を3、こなせます。フローレンスは1時間に6、 
 こなせます。 
 二人合計で1時間に9の仕事ができますよね。 
 だから30÷9=3.3333・・・ 
 つまり3時間20分が正解です。 
 
220.102.19.159 , FLH1Acl159.kng.mesh.ad.jp , 
 
 
- 11 名前:中橋 京子:2008/11/11 10:07 ID:Va2NpktQ
 
-  第4回講義録 
  
 ●配布物 
 ワークシート03 開発的転移 
  
 ●はじめに:前回のまとめ 
       転移とは/集合的活動システムとは 
  
 ●ワークシート02 WORK2 大学の学びで役に立った/立たなかったこと 
 (一例)日本史概論・地理概論・政治概論等○/教育原理× (現社会科教師) 
  
  ★「教えれば学ぶわけではない」 
  
 ●掲示板をよんで。 
  ・転移はものすごくしづらい・起きにくい 
  ・「インターフェイス(操作性)」=中身と向き合う面 
    →ホチキスと自動車は操作性が違う。 
  
 ●開発的転移 
   「水平的専門知識」と、それが頼るものとしての「境界上の対象物(boundary object)」 
  
  学校の知識と現場をすり合わせるには、boundary objectが必要。 
  生徒と教師は教育機関と実習先をつなぐ調停者、越境者。 
  こうした存在は、異なる文化をつなぐ契機をつくりだす! 
  いつの時代も‘やっかいもの’がいるから、教育は持続しているのだ。 
  人間社会は教えることで維持されている。 
  
 ●学校を再定義する 
  初心者…進歩の原動力。できない人がいることで、社会が変わることができる。 
  interactionや初心者が多いことがその社会にとって重要。たとえば、子供、外国人、障害者… 
  
  発達としてのdevelopと開発としてのdevelop 
   開発的転移 
  
 ●ワークシート03 WORK1 
 (一例)子供の発想力、バイトの新人、部活の新入生、などなど 
  
  
  〜感想〜 
   現代社会では、新しい共同体をつくることが教育や社会の維持に必要だという話をきいたことがありますが、 
  「初心者」を育て上げるということは、共同体を構築することに他ならないんだというふうに感じました。 
 
133.34.236.80 , pc-p050.ipcf.ynu.ac.jp , 
 
 
- 12 名前:有元典文@管理者 ★:2008/11/17 01:19 ID:???
 
-  >>11 中橋京子さん、講義録をありがとう。 
  
 > 「初心者」を育て上げるということは、共同体を構築することに他ならないんだというふうに感じました。 
  
 そういうことだと思います。子供を育てるのは次代を作ってるのですよね。 
 明日の自分たちの生活を作っているわけです。 
 
- 13 名前:三浦 智:2008/11/20 12:29 ID:nXwKjT4w
 
-  第5回講義録 
 ●配布物 
 ワークシート04 ZPD(発達の最近接領域) 
  
 ●前回のまとめ(共同体) 
  
 ●具体例:インターンシップの評価 
 個人だけでなくインターンシップ先にどのような影響(一時的でないもの)を与えたかを 
 評価する。 
 コミュニティ同士の新たなつながりを生む。(学校―現場) 
 →学校と現場の間に開発的転移が起きたかどうかを評価 
  
 ●WORK1 
 大学でのクライテリアはどんなものであるべきか? 
  
 ●結論:学校の再デザイン 
 発達の最近接領域(ZPD…Zone of Proximal Development):ヴィゴツキー 
 →「今一人でできること」と「助けを借りてできること」の間をゾーンとし、それはい 
 つか一人でできる能力までの伸び幅 
 学校は擬似的な問題を解決する最適な知識を教える場なのでZPDが計れるが、現場では 
 最適な答えを誰も知らないため、ZPDが計れない。 
 トゥオミ−グルーンは現場でのZPDを「未だ誰にも知られていない目標(target unknown 
  to everybody)」だと見いだした。 
 →個人でなく共同体そのものの変化の幅=開発のゾーン 
  
 下から10行目からは次回 
 <感想> 
 このインターンシップの話で開発的転移ができたか評価するということだったが、現在の 
 日本の大学や企業の性質を考えると難しいと思いました。また、自分は自分より知識のあ 
 るものにつくことによる伸び幅だと思っていましたが、ここでは学生もZPDの開発のゾー 
 ンにおける支援者となりえるということでしょうか? 
 
133.34.235.146 , pc-j016.ipcf.ynu.ac.jp , 
 
 
- 14 名前:有元典文@管理者 ★:2008/11/20 18:41 ID:???
 
-  >>13 三浦智さま、講義録ごくろうさまです。感想をどうもありがとう。 
 こういう感想がたいへん参考になります。 
  
 > このインターンシップの話で開発的転移ができたか評価する 
 > ということだったが、現在の日本の大学や企業の性質を考えると 
 > 難しいと思いました。 
  
 そうですね。これは困難。こうした新しい形式の学習と 
 あたらしい形式の評価が成り立つには、あたらしい制度の設計が 
 いるということでしょう。 
  
 > また、自分は自分より知識のあるものにつくことによる 
 > 伸び幅だと思っていましたが、ここでは学生もZPDの開発のゾーンに 
 > おける支援者となりえるということでしょうか? 
  
 現実的な場面では「支援者」という立場が成立しにくいと言うことだと思います。 
 初心で技術に乏しいことが、かえって組織そのものの知恵を増やすこともあるでしょう。 
 
- 15 名前:有元典文@管理者 ★:2008/11/20 18:43 ID:???
 
-  「教育の心理学」教科書販売のお知らせ 
  
 お待たせしていましたが「教育の心理学」(月1・有元)の 
 教科書が出版になりました。下記の予定で出版社から人が 
 来て出張販売してくれます。税込み2310円のところ 
 1900円に割引になりますので、この日に購入することを 
 お勧めします。(木曜4限「心理学B(岡部)」と共通です) 
  
           記 
  
 日時	12月1日(月) 1限講義内 
 書名	「デザインド・リアリティ 
        −半径300bの文化心理学」(北樹出版) 
 価格	1900円(書店では2310円、生協では一割引) 
  
 以上 
 
- 16 名前:大野友理:2008/12/02 04:52 ID:Jwtdt/dM
 
-  第5回講義録 
 ●配布物 
 ワークシート05 人間の基本的条件 
  
 ●前回のまとめ ZPDの可能性 転移による学習への革命 
  
 ●主題 人間(agent)の行為は人工物(object)と不可分である 
  
 人間が主体性(=行為者が行為の原因である、という現れ)をもって何かをするとき 
 必ず対象となるものが存在する。それは言語であったり、時には本のしおりでもある。 
 つまり、人間の基本的条件として「徒手空挙(=手ぶら)で行為しない」ということが 
 言える。人間は特別的であり、集合的であり、社会・文化に依存しているのである。 
 かなり哲学的ではあるが、私たちの生活の中には先人たちの貪欲な学びによる産物」 
 にあふれているのである。学校という場が「知のセンター」に戻るためにも、 
 学校現場において“開発的転移”が必要とされているのではないか。 
  
 ●教科書販売(1900円)←お買い得でした☆ 
  
 ※授業録なので先生のお言葉に忠実に書かなければいけないのですが、どうしても 
 自分の中で一度フィルターにかかったような内容になってしまいすいません。 
 この授業は毎回新たなものを得ることができて、毎週月曜日に脳が活性化されています。
58.87.131.250 , p5783fa.tokyte00.ap.so-net.ne.jp , 
 
 
- 17 名前:有元典文@管理者 ★:2008/12/07 21:35 ID:???
 
-  >>16 大野さん、講義録ありがとう。 
  
 > ※授業録なので先生のお言葉に忠実に書かなければいけないのですが、どうしても 
 自分の中で一度フィルターにかかったような内容になってしまいすいません。 
  
 いえいえ。それならば録音をアップロードすれば良いわけで、 
 皆さんに講義録をお願いしてるのは、皆さんに解釈されたものを 
 見てみたいということもあるのです。 
  
 > この授業は毎回新たなものを得ることができて、毎週月曜日に脳が活性化されています。 
  
 それはうれしいです。 
 現実の当たり前を、別の目から見るということをしたいのです。 
 
- 18 名前:大橋一貴:2008/12/09 22:28 ID:Udp1tdDE
 
-  第7回講義録 2008/12/08 晴・曇 
  
 ●配布物 
 ワークシート06 
 「デザインド・リアリティ」T章より(教科書 pp.19〜24に相当) 
  
 ●社会文化的サイボーグ 
 ・道具(や仲間)→ 個人の能力を飛躍的に向上(ex. しおり→記憶力) 
 ・道具を使っていろいろできる = 道具なしではできない 
  → 一人では主体たり得ない 
     ↓ 
 【(人間の行為の)人工物(artifact(s))との不可分な一体化】 
 ex. 演奏者の主体性は自律(立?)的・独創的ではなく、むしろ社会的・文化的・歴史的 
  ← 楽器、楽譜(作曲家)、他の奏者や技師、(聴衆も?)…との集合体の一断面 
   ・その行為が周囲に「音楽」と認めてもらえる程度の枠に収まる必要性 
     ↓ 
 【演奏者は「社会文化的サイボーグ」】 
 ・私たちは集合的な生き物 ← 社会文化の力が織り込み済み 
  ・人工物を奪うこと = 行為者の能力を奪うこと 
  
 ●人工物と一緒に 
 ・学校は「個人に」認知的負荷(load)を与える場所 
  ・ミスを誘発させ(それを乗り越えることで)「一人で」何でもできるように 
   → 人間の集合性との矛盾 
     ↓業務の現場では逆に… 
 ・負荷を減らせば、ミスは減る → 教育可能性を拡大できる 
     ↓ 
 ・業務への道具(人工物)の導入 → 業務研修の効率化 
  
 ●社会文化的コーヒーメイカーズ 
 ・注文内容 → [短期記憶] → 反復復唱(リハーサル) → [長期記憶] 
 ・短期記憶は7±2項目が限界(実務には圧倒的に不足) 
     ↓ 
 【認知的負荷の軽減】 
 ・「書いて、忘れる(忘れる為に書いてしまう)」記憶術(mnemonic) 
     ↓ 
 【店員の(社会文化的)注文記憶サイボーグ化】 
  
 ●WORK1:身近な「認知的負荷の低減(軽減)」の具体例 
 ・背番号(相手の顔や名前を知らずとも個々人の区別が可能に) 
 ・生徒や顧客の情報のファイリング(どちらかというと整理よりは蓄積の意味で) 
 ・電話の内容のメモ取り 
 ・家庭におけるカレンダー(家族全員の予定把握の効率化)
133.34.74.66 , ngmBB.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 19 名前:大橋一貴:2008/12/09 22:33 ID:Udp1tdDE
 
-  (せっかく感想を書く流れなので) 
  
 「それまでは修業的な努力でやっと可能になった業務課題が、そこらの凡人でも紙とペンがあれ 
 ば易々とこなせるようになるのは、とりわけ社会には大きな利益である一方で、個人の能力の向 
 上機会を奪い、結果的に人間の能力を低下させるのでは」との指摘も当然あるだろうなあと。 
 ex. 
 ・携帯電話(の電話帳機能)→記憶能力低下 
 ・インターネット(の検索・百科事典・レポート共有サービス)→大学生の質の低下 
 ・学校でのグループ学習→往々にして「できる子任せ」(違う?)    など… 
  
 かといって個人の能力の向上こそやはり正義なわけでもなく、先の指摘そのものが、そもそも(日 
 本の)学校が「道具/ツールの(利用よりむしろ)活用」「他者との協力/コミュニケーション」に関わ 
 る教育を蔑ろにしてきたために起こるもの、ってことかなあという発想に行き着きました。 
  
 総合的な学習の時間や、高校の教科情報などが受ける誤解も、これらが先鋭的にそれらの分野 
 を盛り込んだためで、結果主義の世の中でこういうのが認められるには、成果が揃うまでどうして 
 ももうちょい時間が要るんだろうなあと考えてしまいます。 
 最後は情報科志望のぼやきになってしまいました。長くなってすみません。 
 
133.34.74.66 , ngmBB.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 20 名前:有元典文@管理者 ★:2008/12/11 06:55 ID:???
 
-  >>18-19 大橋一貴さん、綿密な講義録ありがとうございます。また感想もたいへん参考になり嬉しいです。 
  
 > それまでは修業的な努力でやっと可能になった業務課題が、 
 > そこらの凡人でも紙とペンがあれば易々とこなせるようになるのは、 
 > とりわけ社会には大きな利益である一方で、個人の能力の向上機会を 
 > 奪い、結果的に人間の能力を低下させるのでは 
  
 という意見があり得るというご指摘はもっともです。 
 本来日々の暮らしの中で学び維持されていくはずであった漢字を、 
 ワープロの普及のせいで私は44歳にもなってろくに知らない。 
 「個人の能力の向上機会」が奪われ、結果的に私の漢字書き取り能力は 
 低下しました。 
  
 こうしたことを考える上で忘れてならないのは、「能力」の観察相対性です。 
 能力はただオーラのように個人に付随するわけでなく、特定の観察場面と 
 セットで立ち現れる。私に二度と手書きの場面が訪れなければ、私の 
 「漢字の無能力」は立ち現れることがない。同様にそうした場面がないこと 
 から、私の「遠くの獲物を視認する能力」や「揺れる船でまっすぐ歩く 
 能力」や「PCR法によるSTR型検査の能力」は立ち現れない。 
 じゃあなぜワープロがあるのに漢字の書き取りをさせるのか、電卓があるのに 
 手計算させるのか。これは重要な問ですね。 
 
- 21 名前:有元典文@管理者 ★:2008/12/15 08:58 ID:???
 
-  この教科書、いろいろなブログで紹介されました。是非みてみてください。 
 http://www.nakahara-lab.net/blog/2008/12/post_1393.html 
 http://dunloe.life.coocan.jp/finnegans/2008/12/04145633.html 
 http://www.enpitu.ne.jp/usr1/17107/diary.html 
  
 またせまいジャンルですけど、文化心理学の売れ筋、というランキングサイトでは一位になってました! 
 http://www.ne.jp/asahi/jubus/com/psycho/html/psycho94.html 
  
 
- 22 名前:有元典文@管理者 ★:2008/12/15 11:00 ID:???
 
-  教科書が必要な方、私のてもとに数冊ありますので、必要なら申し出てください。 
 
- 23 名前:伊林 賢一:2008/12/15 13:47 ID:2dN3ePh+
 
-  第8回講義録 2008/12/15 晴 
  
 ○配布物 
 ワークシート07 
 「デザインド・リアリティ」T章(教科書 p.25〜) 
  
 ●社会文化的珈琲メイカーズ(つづき) 
 某珈琲店従業員に対し以下の様な実験を行った 
  
 準備:カップにメモをとらせ、10の注文を行う 
 実験1:オーダーされたドリンク名を十個、順番通りに答える(カップなし)。 
 実験2:カップを見て、オーダーされたドリンク名を十個順番に答える。 
  
 【結果】 
 実験1:リストの最初と最後はある程度正解するが、中間は全く不正解(系列位置効果) 
 実験2:全て正解 
  
 →カップに記入することで、曖昧な短期記憶を外在化させた 
 →実際の商売では100%の正解が求められるため当然のことである 
  
 ☆学校教育で考えると…… 
  
 ・暗算→筆算、電卓の使用といった確実な工夫を停止 
 ・漢字の書き取り→辞書、ワープロといった確実な工夫を停止 
  
 学校教育では確実に答えるための工夫を敢て停止し、 
 わざわざ間違えさせていると考えられる。 
 →一体何を試しているのか?
61.117.181.195 , gwange.nir.jp , 
 
 
- 24 名前:伊林賢一@続き:2008/12/15 13:48 ID:2dN3ePh+
 
-  ●道具とセットの主体性 
  
 ☆ヴィゴツキーの考え 
 人の行為遂行能力は内的なものではなく、社会的なもの。 
 →主体と対象との間には社会的な媒介が存在する。 
  
 例) 
  
    人→横浜から新宿への所要時間 
     ↑ 
 媒介:電車などの交通機関の情報 
  
 人は対象を直接“見て”いるようで、 
 その実社会的な媒介を通して“見て”いる。 
  
 →精神の構成と発生と機能は社会の写し 
  
 例えば幾種類もの犬を見て、その全てを「犬」と 
 カテゴライズできるのも、社会から得たものである。 
 生まれつき個人の中に「犬」を分類する尺度はない。 
  
 人は社会の諸関係を一パーソナリティーとして引き写している 
  
  
 ☆元になったマルクスの考え 
  
 人間の本質は個人に内在する抽象物ではなく、 
 社会の諸関係の総体である。 
  
  
 ●WORK1:「媒介」の身近な具体例を挙げる 
  
 次回持ち越し 
 
61.117.181.195 , gwange.nir.jp , 
 
 
- 25 名前:伊林賢一:2008/12/15 13:57 ID:2dN3ePh+
 
-  ●感想 
  
 ☆学校教育 
  
 学校教育は工夫の停止によって何を試みているのか。 
 恐らく其処に実のある答えはないと思います。 
 様々に考えを巡らせましたが、私には 
  
 「テストで差をつける」 
  
 という答えしか出てきませんでした。 
 これは妙な話で、テストは本来何らかの目的があり、そこに向けての達成度を測るものです。 
 しかし学校の学習はテストの点数を取ることが目的にすり変わっています。 
 学校教育で転移に結び付かない学習が多いのも、このためではないでしょうか。 
 テストは数値によって差をつるため、 
 誰もが正確な答えを導けるような工夫をしていたのではテストを行う意味がなくなってしまいます。 
 それ故、工夫を停止するのではないでしょうか。 
 かつて落ちこぼれ問題が騒がれましたが、 
 学校のテストが意図的に生み出したものという見方もできるのではないでしょうか。 
  
 ちなみに雀の丸焼きは頭からとろけ出す脳髄が美味しいそうです。
61.117.181.195 , gwange.nir.jp , 
 
 
- 26 名前:有元典文@管理者 ★:2008/12/22 08:13 ID:???
 
-  >>23-25 伊林さん、丁寧な講義録ありがとうございます。議論がちゃんと追えて 
 ありがたいです。(でもこんなに丁寧に付けなくてはいけないと思うと 
 次の人がおっくうに思うかも知れないので、もっと簡易でも良いです。 
 ただし感想に力を入れてくれると私のハゲみになります。) 
  
 > 「テストで差をつける」 
  
 と、まあ結果的にそういうことになるかもしれません。 
 しかし同時に先生たちは子供に知識と道具を授けて社会の一員に育てようと 
 していることも確かです。テストでいい成績を取らせよう、と思っている 
 先生がいたらびっくりです。この「社会の一員である」という複雑にして 
 玄妙な人間の存在の問題を「成績」なんかではかろうとするからおかしい。 
 教育とは本来人間を育てるという遠大な仕事です。 
 何世代もかけて問い続け試し続けて行くおおごとです。一方日本で義務教育が 
 はじまってまだ百数十年しか経っていない。まだ挑戦可能な領域なのです。 
 新しい教育に挑戦してください。 
  
 > ちなみに雀の丸焼きは頭からとろけ出す脳髄が美味しいそうです。 
  
 伏見稲荷の名物なのか!?webで「雀の丸焼き」で検索するとたくさん出てきます。 
 Googleの画像検索で見るとぶわーっとならんで壮観です(笑) 
 ちなみにかりかりに焼いてあるので、脳髄はとろけ出ません。 
 
- 27 名前:有元典文@管理者 ★:2008/12/22 17:24 ID:???
 
-  定期試験情報: 
 2月9日(月)1限「教育の心理学」 教育8−201に変更 
 
- 28 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/06 12:42 ID:???
 
-  今年もよろしくお願いします。 
 8日(木)は月曜の振替日ですので、一限から教育の心理学開講します。 
 
- 29 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/06 12:42 ID:???
 
-  今年もよろしくお願いします。 
 8日(木)は月曜の振替日ですので、一限から教育の心理学開講します。 
 
- 30 名前:小野修嗣:2009/01/14 08:32 ID:TWn8MNng
 
-  (2007年度に書き込まれていたため、こちらに再掲します。) 
 第11回講義録 
  
 配布物:ワークシートNo.9 
  
 内容:まず、人間は様々な道具を使うコトで活動の対象を新たに作り出している。 
  
 例えば携帯の電波は、携帯が作られた当初は目に見えないものだったが 
 これを可視化したことで、今は電波を求めて彷徨うような行動をよく見る。 
 これは電波を活動の対象にし、対象化と呼ばれている。 
  
 このような、道具と行動をセットとなるものが実生活の仕事の場面でも現れている。 
  
 一例として、今回はある焼き肉店のオーダーコールが挙げられた。 
  
 オーダーコールが、ボタンを押したとき、掲示板に10秒以内で消えてしまうものは、 
 [消えてしまう]ということで店員は、どこの卓か、誰が行くか、もう行ってしまったかを自分で判断しなければならない。 
  
 しかしボタンを押すと誰かが消さない限り掲示板に卓番がずっと表示されるオーダーコールの場合 
 、卓番を記憶する必要もないし、消した店員が卓に行くため、考えて行動することがなくなる。 
  
 つまり前者のオーダーコール比べて、後者のオーダーコールは主体性、自律性が失われていると言える。 
  
 オーダーコールのシステムは単に表示が消えるか、消えないかの差ではあるが 
 それを扱う人間にとっては内からくる主体性、自律性に影響を与えている。 
  
  
 このオーダーコールの消えるか消えないかという差のような、外側からの見方をシステムビューと言い 
 これに対し、それを扱う人間がどのように捉えるかという見方をパーソナルビューと言う。 
  
  
  
  
 課題:教科書p46-48の[パーソナルビュー]の身近な具体例を挙げてください。
133.34.73.112 , psy18.edhs.ynu.ac.jp , 
 
 
- 31 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/14 08:39 ID:???
 
-  >>30 小野さん、詳細に講義録をありがとう。 
  
 > つまり前者のオーダーコール比べて、後者のオーダーコールは主体性、自律性が失われていると言える。 
  
 そうではなくて、主体性、自律性が変化すると言うことです。 
  
 > それを扱う人間にとっては内からくる主体性、自律性に影響を与えている。 
  
 ↑わたしの伝えたかったのはこっちの方です。 
 教科書にも書きましたが、車でぶっとばしたいぜ!という欲求が湧き起こるのは 
 車にアクセルがついているからです。電車に乗っていてぶっ飛ばしたいゼと 
 思う人はいないと思うのです。ばかばかしい例ですがそういうことです。 
 人間が万事からフリーで勝手に自由意志をもっているわけではないということ。 
 教育の場に引き寄せれば、子供が何を欲求するか、どんな自律性をしめすか、 
 もフリーではない。場面のデザインによるところが大きいと言うことです。 
 
- 32 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/14 09:58 ID:???
 
-  ご要望があったので、これまでのレジュメをpdf化しweb上にアップしました。 
 https://cid-8dfb1c2ab91aa860.skydrive.live.com/browse.aspx/EduPsy2008 
 
- 33 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/14 10:00 ID:???
 
-  ↑リンクでは開かないので、お手数ですが、ブラウザのURL欄にコピーして貼ってください。 
 
- 34 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/19 10:23 ID:???
 
-  講義中にお話ししたとおり、1月28日(水)[月曜振替日]は休講とします。 
 
- 35 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/19 11:16 ID:???
 
-  今日レジュメが足りなくてごめんなさい。上記保管場所にNo.10を追加しました。 
 https://cid-8dfb1c2ab91aa860.skydrive.live.com/self.aspx/EduPsy2008/10.pdf 
 (ブラウザのURL欄に貼り付けて下さい↑) 
 
- 36 名前:鈴木 亮:2009/01/19 12:43 ID:PQR95A+6
 
-  第8回講義録を書くのを頼まれたのに忘れていました…今更ながらすみませんa
123.108.237.26 , w12.jp-t.ne.jp , 
 
 
- 37 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/20 18:50 ID:???
 
-  ↑>>36 せっかくだからどうぞ書いてください。 
 
- 38 名前:照屋林太朗:2009/01/25 23:56 ID:byrgfxjI
 
-  遅くなってすいません。 
  
 第12回講義録 
  
 ●配布物 
 ワークシート10 
 「デザインド・リアリティ」U章より(教科書p.48〜51) 
  
 ●社会文化的オーダー記憶(前回の続き) 
  パーソナルビューの身近な具体例 
   携帯電話、信号機、楽譜、大学における授業など 
  
  私たちは身の回りにある人工物がなくては生きていけない。 
  というよりも私たちが今生きていく上での「意図」や、「計画」、「欲望」は人工物があるからこそ 
  生まれるものであり、社会に出回っているツールがなくなるだけで私たちの意図や欲望といったものは、 
  大きく変化する。 
  
  ○横浜から30km離れた東京の友達の家に行く。 
   →電車が必要であり、それがあるからこそ行く気になる。気軽に歩いていける距離ではない。 
  ○日常のどうでも良い出来事を友達にメールで報告する。 
   →メールというコミュニケーションツールがなければ、わざわざそれだけの為に手紙を出す人はいない。 
  ○友達の連絡先を確認したり、電話をする。 
   →携帯電話がなければ友達とのネットワークはなくなってしまう。 
  
  
 ●アンサンブルとしての主体性 
  「観測問題」…現実は観測と相関する。 
   →物事は初め呼称すらならない。誰かがそれに呼び名をつけることで流通し誰もが使うようになる。 
     ex)活断層、ノイローゼ 
  
  WORK1 「スイーツ」「お菓子」それぞれの集合の要素を図示しなさい。 
  
  余談:あまりにもスイーツがどこから来たのか気になったので調査してみると、甘いものを指す時に 
     アメリカではdessert、イギリスではsweetやpuddingというらしい。 
     ただしsweetは飴や駄菓子程度のものを指し、比較的下層階級、労働者階級の人が使う言葉とのこと。 
     あくまでsweetは単数形。 
 
61.199.25.103 , p5103-adsao01yokonib1-acca.kanagawa.ocn.ne.jp , 
 
 
- 39 名前:照屋林太朗:2009/01/25 23:57 ID:byrgfxjI
 
-  続き。 
  
 ●非常事態心理学 
  ヴィゴツキーは私たちの心を社会の諸関係のアンサンブル(総体)だといった。 
  珈琲店や焼肉屋でも見られた主体性や自律性は、道具に頼り、仲間に頼り、ルールや制度に頼って 
  アンサンブルとして成り立っている。 
  そしてそれらの頼っているもの、また言葉ですら人工物であり、その人工物の制約の中で、 
  世界の本質は成り立っている。 
    テキストp.51宮沢賢治『春と修羅』序詩から。 
  
  
 ●あなたの物語 
  自分自身が日々取り組んでいる活動は、当たり前であるが故に特徴を記述することは難しい。 
  →自分のあまり見慣れないコミュニティ(コスプレなど)と比較することによって 
   私たちのいる現実の成り立ちをとらえなおすことが出来る。再デザイン。 
  
  WORK2「手元にあって利用可能な人工物ひとつで、私たちの内なる「意図」や「計画」、 
       「欲望」は変わってくる」ことの身近な具体例を挙げなさい。 
          →次回へ持ち越し、[章の導入 
  
 以上。 
  
  
 ●感想 
  自分は大学に入学するまで携帯電話をもっていないまま日常生活を送っていたので 
  アンサンブルから外れた異端児扱いをされていました。 
  持っているのが当たり前の世の中になったから持ってない人はおかしいと言うけれども、 
  数年前にはほとんど誰も持っていないまま日常生活を送っていた訳です。 
  実際持っていなくても対して連絡することもなく困っていましたが、逆に相手側から不便だと。 
  
  携帯電話のより社会が進化し便利になり、楽になったとは思いますが、 
  持っていない時より面倒なこともあります。 
  例えば「今すぐ来い」だとか「明日までに…」といったことで 
  いちいち連絡が来て、シカトをすれば後で怒られるとか。 
  自分はこれを手に入れてから、自由と制約とどっちの為に 
  持つようになったのか未だに疑問を感じています。 
  
  感想なのかなんなのかよくわからなくなってしまいましたが…長々失礼しました。
61.199.25.103 , p5103-adsao01yokonib1-acca.kanagawa.ocn.ne.jp , 
 
 
- 40 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/26 10:36 ID:???
 
-  >>38-39 照屋さん講義録ごくろうさまです。 
  
 感想がおもしろいですね。 
  
 > 例えば「今すぐ来い」だとか「明日までに…」といったことで 
 > いちいち連絡が来て、シカトをすれば後で怒られるとか。 
  
 しかとすると怒られる、というこの怒りが固定電話の場合だと 
 筋違いで成立しないのが大事です。怒りすらも文化的ということですから。 
 
- 41 名前:依田康孝:2009/01/31 19:20 ID:???
 
-  おそくなってすみません。 
 しかも違うところにのせてしまいました・・・。 
  
 第13回講義録 
  
 ●配布物 
 ワークシート11 
 「デザインド・リアリティ」[章(教科書p.167〜) 
  
 ●現実をデザインする 
 デザイン:今ある現実に人間が手を加えること。人間による自らの活動のための環境改変 
  
 ●オーダーメイドな現実 
 人間は与えられた環境をそのまま生きることはしなかった。 
 例えば、土地を区分したり、時間の流れを区分したり 
 というようにもともとあったものに手を加えてきたということ。 
  
 このように自分たちの活動のために環境を改変することは人間の特徴である。 
         「人工物化」/「人工物の再人工物化」 artificialize(人工的な) 
  
 【例】 
 ・本にページ番号をふる → 任意のページへのアクセスを可能にするという秩序 
 ・1日の流れを24分割する → 1日は24時間という価値 
 ・地名をつけて地理を作り、番地をふる → 住所、現在地などの意味 
 ・「テストをする」と言われた授業 → 記憶すべき知識群 
 ・湯飲みに取っ手をつける → 指にひっかけて持つコーヒーカップ 
  
 アフォーダンスの情報の変化 
 アフォーダンスとは例えば、えんぴつは「つまむ」、バットは「握る」というようにモノ自身に含まれている扱い方の情報のこと。 
  
 教科書でのデザインの定義は 
 デザインとは「対象に異なる秩序を与えること」そして、「それまでとは異なる意味や価値を与えること」 
  
 【例】 
 裸足では歩くことのできない熱い砂地をビーチサンダルというはきものが私たちの知覚可能な現実を変える。 
 それはすなわちビーチサンダルという人工物が人間というハードウェアの性質の限界を変えるということ。 
 このように人間は知覚可能な現実を変化させ続けており、次から次へと異なる人工物を生み出している。 
 ⇒人間は人間が「デザインした現実」を知覚し、生きている。 
 
219.118.65.85 , ft-1622.tokyo.ip-link.ne.jp , 
 
 
- 42 名前:依田康孝:2009/01/31 19:22 ID:???
 
-  続き 
  
 ●心理´(しんりダッシュ) 
 行為´(こういダッシュ):あるコト・モノのデザインによって変化した行為のこと 
 【例】 
 ・ページ番号のある本とない本では結果は同じであるがプロセスがまったく異なる。 
  ページ番号という人工物に助けられた記憶は「記憶´(きおくダッシュ)」 
 ・履物を履いて裸足では歩けないところを歩くことは「歩行´(ほこうダッシュ)」 
 ・試験を前提とした講義の記憶は「記憶´(きおくダッシュ)」 
 ⇒すべての人間の行為は人工物とセットになった「行為´(こういダッシュ)」だと言える。 
  
 文化と深く入り交じった集合体の一部として考える(文化心理学の流儀) 
  
  
 ●学校環境をデザインする 
 小学校とは児童が同じ目的のためにではなく、同じ学区というただそれだけのために集められた集団。 
 よって教える側にとっても、学ぶ側にとっても難しい環境である。 
 だが、それだけにそれらがひとつになることができたなら、素晴らしいことであるといえる。 
  
 ●運命を再デザインする 
 ・道具や制度やチームといった人工物と不可分性な一体となり、複雑さを手なづけ、 
 その場に新しい秩序は人間の可能性である。人間は運命的なことをデザインで変わり得る。 
  
 【運命の再デザインの例】 
 ・100円でビーチサンダルを買えば、足裏の耐久性能を何倍にもすることばできるということ。 
 ・人間夜遅くなると最後には何も見えなくなってしまうという人間の運命を、 
 たいまつ⇒蝋燭⇒提灯⇒ヘッドライトなどの人工物が変え、集合的に人工的夜行性動物となった。 
  
 ⇒私たちはデザインされた現実を生きている。 
 それはまた、再デザインが可能な現実でもあり、再デザインは常時進行中である。 
 人間は生まれつきのカラダから遠くまで来てしまった後戻りのできない生き物。 
 
219.118.65.85 , ft-1622.tokyo.ip-link.ne.jp , 
 
 
- 43 名前:有元典文@管理者 ★:2009/01/31 19:42 ID:???
 
-  >>41-42 依田さん、講義録ごくろうさま。 
 こんなにたくさん引き写さなくてもポイントだけ書いて頂ければ結構です。 
 またレジュメの抜き書きよりも感想を付け加えて頂いた方がありがたいです。 
 今後のかたヨロシク。 
 
- 44 名前:大島美音:2009/02/08 15:50 ID:8pMLtAEk
 
-  第14回講義録 
  
 ◆配布物 
  ワークシート12 
  
 ◆内容 
 ○ナチュラリゼーション:対象の属性を自然に起源を持つ絶対的なものと捉えること 
 [例] 「女は女らしく、男は男らしく」 
 だが実はこのような性差も、色々な工夫により形成されている。(例えば、全員坊主にしたら、男と女の区別は非常につきにくい) 
 “〜らしい”は、自然を過大視し過ぎた結果である。 
 ○獲得形質は遺伝しない。これは人間の基本条件である。 
 教育とは、“自分”のためではなく、“人間を維持する”ために行われている。 
 ○「学習とは、参加である」 
 学習とは、“教えてもらうこと”ではなく、 
 “そのメンバーの中でおかしくないように参加すること”である。 
 ○スピノザ ・・・「人間は神の一部であるから、自己意識などない」 
 ・世界がコントロールしている→スピノザ説 
 ・中枢がコントロールしている→心理学的 
 ○理性なき知性 
 単純なセンサーの層を組み合わせていくだけで、相当に知能があるように見えてくる。 
 ○文化とは現実の見え方のデザインである。 
 →携帯電話があれば、湘南新宿ラインがあれば、○○があれば、「距離」というものに対する概念は変わってくる。 
 外とのやりとりなしで、独立したものにはならない。 
 
114.48.63.55 , EM114-48-63-55.pool.e-mobile.ne.jp , 
 
 
- 45 名前:大島美音:2009/02/08 15:54 ID:8pMLtAEk
 
-  つづき 
  
 ◆感想 
 「なぜ学ばなければならないのか」という問いの答えについて非常に納得しました。 
 でも、子どもに学ぶ理由を尋ねられて 
 「自分のためではないよ」といきなり答えるのは微妙ですよね・・・ 
  
 あと、「学習=参加」についても納得しました。 
 日常生活の上では、学校での勉強よりも、参加を学ぶことの方が明らかに多いし、 
 参加を学ぶことは人間として不可欠だと感じました。 
 スピノザの論については興味深かったので、春休みに入ってから自分で調べようと思います。 
 あと、アヤツリ人形・カラクリ人形の例も、分かりやすいし面白かったです。 
  
 全体的に、人間というもののデザイン・再デザインの構造には納得が出来たし、 
 そういったことを考えながら生活をすると、様々なものへの見方が変わると思います。 
  
 興味深い授業でした。ありがとうございました。
114.48.63.55 , EM114-48-63-55.pool.e-mobile.ne.jp , 
 
 
- 46 名前:有元典文@管理者 ★:2009/02/09 08:49 ID:???
 
-  >>44-45 大島さん、まとめと感想をありがとう。講義全体がよくまとまりました。 
  
 > でも、子どもに学ぶ理由を尋ねられて 
 >「自分のためではないよ」といきなり答えるのは微妙ですよね・・・ 
  
 たしかに。先生がそんなことを言い出すとなんか全体主義の匂いがしますね。 
 でもだんだんとそれを分かってもらうように、教えていけたらいいです。 
  
 「学習=参加」についてはレイヴ&ウェンガー「状況に埋め込まれた学習」が 
 バイブルです。多少1人ではよみにくいかも。いつでも聞きに来てください。 
 スピノザについては上野修「スピノザの世界」講談社がよい入門になります。 
  
 それでは半期ありがとうございました>all 
 
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